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<2>八十二銀行 成沢一之頭取(05・4・12)

「県経済のバックボーン」自任 顧客第一、優しさが原点

写真:写真説明
 銀行の「健全度」を示す指標とされる自己資本比率と不良債権比率の改善が続き、5月には証券仲介業に参入を予定するなど、業務拡大を図る八十二銀行(本店・長野市)。「県経済のバックボーン」を自任する同行の成沢一之頭取(66)に、経営理念を尋ねた。

     ◎

 ――不良債権比率は改善が続いているが、依然として7・03%(2004年12月末)と全国の他行より若干高い。

 2005年3月期は6%台前半を目指し、06年3月期は5%を切る水準になればいいと思っている。不良債権比率は低ければ低いほどいいと言うが、極端に低いということは、業況の悪いお客さんから回収してしまったか、他の金融機関に押しつけてしまったとも言える。銀行が一生懸命支援すれば正常になる企業もあり、地域の銀行には責任がある。いくら不良債権比率が高いと金融庁から言われても、金融庁と顧客のどちらが大事かと言えば顧客。今の不良債権比率は当行がお客さんのために一生懸命やっている証しだと思う。

 ――県の経済規模は五輪後、縮小している。

 製造業立県の長野県では、製造業の中国シフトの影響が大きい。県内では産学官連携を高め、付加価値の高いものを追求するしかない。私たちは資金的な手伝いは惜しまない考えで、ベンチャー育成のための資金も用意している。

 ――八十二銀行に就職した理由は。

 親孝行です。親父は軍医だったが、今のニューギニアで病死した。お袋は苦労して育ててくれたから、学校出たら何があろうと上田に帰ってこようと思って。

 ――趣味は。

 今は家庭菜園に、タマネギ、ソラマメ、ジャガイモが植わっている。農作業をやってる間だけは仕事のことを忘れられる。不良債権の問題が出てきた時、審査担当の常務になり、それまでやっていたゴルフをやる気にならなくなった時期があった。農作業は以来8年やってるが、楽しくてしょうがない。

 ――座右の銘は。

 「強くなければ生きていけない。優しさがなければ生きる資格がない」という言葉があるが、後段が人間の本質として大事ではないか。銀行員は、お客さんに対して厳しいことを言わざるを得ない時もあるが、いつも原点に優しさを持っていないといけない。

   

 【頭取の略歴】上田市生まれ、上田松尾高(現・上田高)卒。慶応大法学部を卒業し、1962年4月、八十二銀行に入行。軽井沢支店長、東京・青山支店長、本店営業部長、松本支店長、常務取締役、副頭取を経て、2001年6月から頭取。

 【会社概要】1931年(昭和6年)、前身の第十九銀行と六十三銀行が合併し、八十二銀行として創立。1971年に東証2部、72年に同1部上場。拠点数は国内153、海外3。従業員3211人。連結自己資本比率は、海外で営業する銀行の基準である8%を超える11・36%(2004年3月期)。

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