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<6>まるみつ百貨店 太田啓社長(05・5・24)

“楽しい”を提案こそ使命 4月売上高 前年比2けた増

写真:写真説明
 2月に会社更生法に基づく更生手続きを終えた「諏訪丸光」は、社名を「まるみつ百貨店」に変更し、4月に再出発、同月の売上高は前年比で17・6%増と、13年2か月ぶりの2けた増を記録し、順調なスタートを切った。数々のデパートの再生を手がけてきた太田啓社長(53)に、老舗百貨店復活への意気込みを聞いた。(聞き手・森藤千恵)

 ――「楽しくなければ百貨店ではない」、そんな店を目指していると聞くが。

 百貨店は皆さんに楽しくて豊かな気持ちになってもらう商業サービス施設。ロンドンのデパート「ハロッズ」では食品売り場にスイカで作ったバラの彫刻があったりする。効率論では無駄だが、すごく楽しい。効率論だけでは百貨店不要論につながる。地域で普段見られない、触れない、食べられない、それを提案し続けるのが百貨店の使命だ。

 ――再生に向けての鍵は。

 やはり従業員の意識の変化にある。「お客様の声を日本で一番大事にする百貨店にしよう」と。昨年7月から店頭のポストにいただいたお客様の声にすべて回答している。売り場の従業員に言っているのは、「笑顔」「あいさつ」「清掃」の三つだけ。各フロアで「スマイルリーダー」を決め、実践している。

 ――社長に就任して心がけていることは。

 従業員と同様、笑顔だ。売り上げが伸びない時、また問題が起こった時に笑顔を出せるか。人を責めるのでなく、チーム全体に勢いをつけるのがリーダーの役割。従業員一人一人が観察し、考え、見抜き、手を打つようにならないと、乱高下の時代は生きていけない。売り場に依然として無数にある問題を、全員が自分で気付き、直していけば最強のお店になる。

 ――諏訪の印象は。

 高原、湖畔、そしてデパートやコンビニといった都市機能。この三つがそろうのは日本全国でここだけ。もっと全国に魅力を発信できる。

 ――10月のグランドオープンに向けて意気込みを。

 クラフト店や温泉のある5階が新しい「まるみつ」のスタンダード。期待して下さい。

           ◇

 【社長の略歴】 東京都小平市生まれ。都立国立高校、慶応大法学部卒業後、1975年に三越入社。人事部長などを経て、99年退社。2000年、人材・店舗開発をする商業コンサルタント会社「オープン・ワン」設立。04年7月に事業管財人を引き受け、05年1月に諏訪丸光の社長に就任。妻、息子2人と離れ、諏訪市に単身赴任。

 【会社概要】 1965年創業。従業員130人。2004年度の売上高は26億3025万円。04年6月、約19億円の負債を抱え、会社更生法の適用を申請した。全国で唯一、温泉施設のあるデパートとしても知られる。

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