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■自公■ 協力関係、岐路に逆風で比例票分けられず当選から一夜明けた7月30日午後、吉田博美(自民)は長野市の公明党県本部に代表の佐野功武を訪ねた。 吉田は「厳しい選挙でした。公明党の力を実感しました」と謝意を述べた。
1999年の連立以来、県内でも自民、公明両党の連携は深まっている。4月の県議選で公明が自民系候補を推薦したのは16人と過去最多に上った。 佐野は自民党県連会長の小坂憲次や幹事長の石田治一郎らに対し、「参院の比例選では自民党も我々を支援してほしい」と“見返り”を求めてきた。 公明が自民に要請したのは3万票ほど。過去の参院比例選で13万前後を獲得しており、今回掲げた目標の16万票を達成するため、その上乗せ分を要求したものだ。 自民側は要請を了承し、投票直前の7月27日、松本市内で開かれた吉田の個人演説会で、公明党県本部副代表で県議の牛山好子が「比例は公明に」と訴えることも黙認した。 だが、「きれいに票を数えて分けられるほど、うちの組織はしっかりしていない」(自民党県連幹部)というのが現状。年金問題などの逆風にあっては、自らの比例票を守るのに精いっぱいで、公明に提供するほどの余裕はなかった。この5年間で県内の党員は半減し、組織力も低下した。 7月23日、茅野市で開かれた元農水官僚の比例候補・段本幸男の個人演説会には、農業、土地改良事業の関係者約30人が集められた。 応援弁士の参院議員は、「農村整備の代表は段本ただ一人。党は関係ない。候補名を書いてほしい」と依頼した。しかし終了後、出席者の反応は冷淡だった。ある男性は「自分の票は入れるが、周りには頼まない」と話していた。結果は落選。同市で段本の名を書いたのはわずか17票だった。 県内で公明の比例選での得票は11万票ほど。「逆風で訴えが伝わらなかった」(公明党関係者)こともあり、目標に5万票も足りなかった。 公明は今回、自民には県内重点候補、加藤修一の名前を書くように依頼し、一般の有権者には党名で投票するよう運動を展開した。自民からどれだけ協力があったかを見極めるためだ。 加藤の名で投じられた票は県内で約1万4000。公明党関係者は「自民党さんからもらえたのは数千票がいいところではないか」と見る。 参院の与野党逆転に伴い、県内でも解散・総選挙が近いのでは、との観測が聞かれる。「自民党とどういう形で協力するのがいいのか、そろそろ考える時だ」と指摘する佐野。順調だった自公協力は岐路に立たされている。(敬称略)
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