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<4>待ったなし 高齢化対策「私も後期高齢者。老老介護で将来が不安だ。母親が特養に入ってくれないと共倒れになってしまう」 要介護3の母親(97)を自宅で介護する中央区の無職男性(76)は、ため息をつく。母親は年明けから認知症の症状が出た。男性自身も脳梗塞の後遺症で通院している。 今年6月、特別養護老人ホーム(特養)に母親の入所を申し込んだところ、職員に「待機者が600人以上おり、家族の状況を考慮しても170番目」と告げられた。「明日は自分が特養に入る状態になるかもしれないのに……」 市の人口推計では、10年後には65歳以上が今より5万人以上、介護が必要になる可能性が高い75歳以上は3万人近く、増える。 現在、特養の入所待機者は実人数で約5000人(08年9月1日現在)。複数の特養に申し込むことができるため、待機者が数百人に上る施設はざらにある。ただ、特養を増設すると介護保険料の増額に跳ね返る。 新潟市の特養整備は、政令市の中では進んでおり、08年3月末時点では要介護認定者1万人当たり1372床で1位(当時は17政令市)。一方、昨年度改定された、65歳以上が支払う介護保険料の基準月額は、全国平均(4160円)を上回る4700円と、19政令市中5位。今後も引き上げが予想される。 保険料の上昇を抑えるのに重要なのが、要介護状態になるのを防ぐ介護予防事業だ。問診票を基に、介護が必要になりそうな高齢者を選び、運動機能向上のための体操や、転倒防止講座などへの参加を促す。だが、国が全高齢者の5%参加を目標とするのに対し、市の参加率は0・3%と低い。 高齢者を地域で見守る仕組みも不可欠だが、人手が足りない。市の民生委員は定数1224人に対し、欠員が14人(今年4月1日現在)いるが、任期(3年)満了に伴う12月の改選で、欠員が58人になる。市は「適任者が見つかり次第、お願いしたい」とする。 東区の住宅街にある民家で、年齢や障害の有無にかかわらず地域住民が集まり、食事や会話を楽しむ場「うちの実家」。世代を超えて助け合う地域づくりの場にしようと、訪問介護員養成研修講師の河田珪子さん(66)が2003年に開設した。 河田さんは「介護制度は点で、面を埋めるのは家族や地域。少しの助けがあれば、最後まで自宅で暮らしたい人は多い。行政には、助け合いといった地域の機能をどう再構築するかにエネルギーを注いでもらいたい」と指摘する。 (2010年11月10日 読売新聞)
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