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琵琶湖汽船社長 中井 保さん 58

環境保全学ぶツアーを

 遊覧船運航などを手がける「琵琶湖汽船」(本社・大津市浜大津)が今年、開業120周年を迎えた。母なる湖・琵琶湖の魅力を伝えようと、新ツアーを企画するなどしてリピーター獲得に力を注ぐ同社社長の中井保さん(58)に話を聞いた。

(横田加奈)

――開業120周年を迎えましたね。

 琵琶湖が、それだけ多くの人に愛されているということではないでしょうか。120周年を記念し、沖島や竹生島に立ち寄ったり、船内でのヨシ笛コンサートを楽しんでもらったりしながら、一日かけて湖を観光する「ぐるっとびわ湖一周クルーズ」を始めましたが、とても好評です。昼食には、アユの天ぷらや永源寺コンニャクなど県特産の食材をふんだんに取り入れた弁当も用意しており、船内外すべてにおいて滋賀を満喫してもらえると思います。

――これまでに、どのようなことに取り組まれましたか。

 社長に就任した4年前、遊覧船「ミシガン」は船に乗せて湖を観光するだけという雰囲気でした。そこで、「トム・ソーヤの冒険」をイメージし、料理をフランス料理から庶民的なアメリカ南部の料理に変更したほか、乗員の服装や船内でかける曲もカントリー調に統一しました。乗船前にフラッグパフォーマンスもしており、のんびりと異国情緒を楽しんでもらえるように工夫しました。

――経営で苦労されていることも多いと思いますが。

 観光船のみが目当ての人は少ないので、大津や彦根など各地の持つ歴史や文化を県全体で宣伝することが、観光客を呼び込み、ひいては乗船にもつながるのではないかと考えています。次に燃料費の高騰問題。ここ3年で2倍となっており、長距離はなるべく小型船を使うなど努力はしていますが、苦しい状況です。

――これから取り組んでみたいことは何ですか。

 学習船「うみのこ」のように、県内外の子どもたちが湖水に触れたり、船内で湖魚や環境の保全について学んだりすることができるような、自然を身近に感じてもらうツアーを企画したい。守山市にオープンしたショッピングモール「ピエリ守山」に新港を設置しましたが、今後も様々な所に船で行けるようにし、多くの人に湖に親しみを持ってもらえれば、うれしいですね。

     ◆     ◆

▽1950年大阪府生まれ。74年に関西学院大を卒業後、京阪電鉄に入社し、90年の大阪花博の企画や、ひらかたパークの大幅改装の際に「ひらパー」の愛称を生み出すなど、多くのアミューズメント事業を手がけてきた。2004年に琵琶湖汽船社長に就任。斬新で面白いアイデアを考えることが好きで、毎朝の犬の散歩中にひらめくことも多いとか。休日に2人の孫と遊んだり、仲間とオーケストラ演奏をしたりすることがささやかな楽しみという。

2008年9月29日  読売新聞)
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