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窮迫 リストラ“焼け石に水”交付税の大幅減額賄えず
新野さんは、市の財政規模の二倍に当たる174億3725万円に膨らんだ債務を減らすため、この三年間は「人件費カット」の先頭に立ち、職員二十五人に退職を勧奨した。希望者を募り、早期退職の優遇措置もある。とはいえ、定年まで勤め上げるのが当たり前だった市職員には抵抗感があった。 新野さんは「民間がこれだけ厳しい時代に、公務員だけ六十歳定年は許されない」と、自らに言い聞かせた。結局、定年退職者の不補充などと合わせ、職員数は二〇〇〇年度から三十人少ない三百七十人にまで減った。そして、最後の仕事は自らの「リストラ」。現在は宮司を務める。自分も退職したのは「第二の人生を早くスタートさせたかったから」。一方で「市の財政を思わなかったと言えばウソになる」と漏らした。 財政再建団体に転落する危機が迫った新庄市は、二〇〇八年度までに職員数の一割にあたる四十人を削減するなど、人件費の11億1500万円節減を目標に掲げる。金山町は、助役不在期間が一年を越え、四月からは収入役も不在。両ポストを空席にした節減効果は2810万円。町が2005年度決算で予想する赤字額3000万円にほぼ重なる。松田貢町長は「あくまで臨時措置」と強調するが、助役廃止を前提とした組織改革も進む。 職員を一人減らせば、社会保障費などの使用者負担分も含め年間約800万―1000万円が浮く。本紙調査では、今年度は四十四市町村すべてで総額15億2100万円の人件費カットを実施した。うち職員や議員の削減によるカットが6億4235万円に上る。 しかし、15億円余といっても、人件費総額からみれば1・5%。交付税が前年度から85億円以上削られた(県内市町村総計)ことを考えれば、“焼け石に水”にさえ映る。 「教育や介護保険、消防などは国として守り通す。が、地域や産業の振興、公共事業、総務費は(交付税で)守り切れない時が来る」。総務省の岡本全勝・官房総務課長(前交付税課長)は二月、宮崎県内での講演で断言した。 例えば人口一万人の町村が、住民税のうち納税義務者が均等に納める部分で人件費を賄うとする。岡本課長は「三千世帯で約六百万円納めても、村長と助役が給料をもらえば議員は全員無報酬。(合併もしないで)割高になっている分は『どうぞご自分で』ということ」と切り捨てる。 人口一万人以下の町村は県内十九。町村長や住民は、この言葉をどう聞くだろうか。 【職員削減】 上山市は1996―2003年度に77人を削減。東根市は96年―02年度の55人に続き、02―13年度に42人を削減する予定。南陽市も98年度からの7年間で32人減らした。44市町村の職員総数は93年度からの10年間で計1211人減った。
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