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    美声カエル生息マップ、音声とともに公開…仙台

    • 名取川の岩の上で鳴くカジカガエル(仙台市提供)
      名取川の岩の上で鳴くカジカガエル(仙台市提供)

     「フイフイフイフイ」。

     日本一美しい声で鳴くカエルと言われる「カジカガエル」の生息地をまとめた地図を仙台市が作成し、ホームページで音声動画とともに公開を始めた。市は今年度から「音」に着目した環境啓発事業を推進中。市内で鳴き声が楽しめるのは例年5~7月頃だが、担当者は「仙台の自然の豊かさ」を再認識する動機付けにしたい考えだ。

     美しい鳴き声を出すのは、カジカガエルのオス。成体でも体長3~4センチほどと小さいが、柔らかく高い声は渓谷の流れの音にも負けないほど。万葉集にも登場しているという。市内を流れる広瀬川で聞こえる鳴き声は環境省の「残したい日本の音風景100選」にも選ばれている。

     地図では、広瀬川のほか名取川の上流部、森林部など市内55か所を紹介。広瀬川では、青葉区の仙台国際センター付近や下流域の住宅地の近くでも生息していることが分かり、興味深い。地図は、今年5~8月に市民に提供してもらった情報や環境コンサルタント会社の現地調査を基に作成した。

     地図作成は、市が今年度始めた、生物多様性の保全を図り、市民の関心を高めるために里地などの魅力を紹介する事業の一環。2015年に市内の中学生約1800人を対象にした調査では、カッコウや「スイッチョン」と鳴くウマオイの鳴き声を「知らない」と答えた生徒が約4割いた。こうした状況から、音を切り口に啓発事業を始めた。

     ホームページでは、カジカガエルが鳴く様子を収録した動画も公開し、鳴き声を楽しむこともできる。良好な生息地となっている太白区の秋保温泉郷付近の名取川の上空で小型無人機「ドローン」を飛ばし、川の流れの中で響く鳴き声を聞きながら、自然を味わえる空撮動画も掲載した。また、「鳴く虫の女王」と言われるカンタンなどの昆虫の動画も紹介している。

     市環境共生課は「本や図鑑では味わえない音をきっかけに、仙台の生き物への興味を広げる機会がつくれれば」として、今後も音をテーマにした取り組みを増やしていく。ホームページアドレスはhttps://www.tamaki3.jp/wildlife/index.html(田村雄)

    2017年12月05日 18時30分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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