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    土管に足跡、絶滅したカワウソか…住民ら調査隊

    • カワウソの足跡や糞などを探すカワウソ調査隊のメンバー(14日、那須町沼野井地区内の余笹川河川敷で)
      カワウソの足跡や糞などを探すカワウソ調査隊のメンバー(14日、那須町沼野井地区内の余笹川河川敷で)
    • ニホンカワウソの剥製(提供=愛媛県総合科学博物館)
      ニホンカワウソの剥製(提供=愛媛県総合科学博物館)

     栃木県那須町の沼野井地区内の余笹川周辺で、カワウソに似た動物の目撃情報が相次いでいる。

     絶滅したとされる「ニホンカワウソ」の可能性もあるとして、地元住民らが「カワウソ調査隊」を結成し、14日から捜索を開始した。

     カワウソはイタチの仲間の哺乳類で、尻尾を含めた体長は1メートル前後。ヨーロッパからアジアにかけて広く生息する。国内にもニホンカワウソが河川などの水辺に広く生息していたが、毛皮目的の乱獲や河川の水質悪化などの影響で、1979年に高知県で確認されてから目撃情報がなく、2012年には国から「絶滅種」に指定された。

     那須町で自然保護などに取り組む「なす魚類調査クラブ」の代表を務める山田正美副町長によると、昨年8月にクラブ員が余笹川と黒川の合流地点付近で「カワウソらしき動物」を見かけたほか、10月にもクラブ員による2件の目撃情報があった。

     12月には町民から余笹川河川敷で「カワウソのような動物が土管の中に逃げ込んだ」との目撃情報が寄せられた。山田副町長らが土管内を調査したところ、カワウソのものとよく似た足跡を発見した。山田副町長は「『カワウソらしき動物』がいるのは確かだと思う」と話す。

     ただ、「那須どうぶつ王国」の佐藤哲也園長によると、同じイタチの仲間のミンクが、カワウソと間違えられることが多いという。

     「カワウソ調査隊」は、佐藤園長らも含めた約20人で結成。川の環境保全や生態調査活動などを補助する那須町の「川基金」制度により、町から計30万円の委託金を受けた。

     14日の捜索では、目撃情報のあった土管を中心に余笹川沿い約200メートルの範囲で、生物の体温を捉える赤外線カメラを搭載したドローン4機を飛ばして上空から探索したほか、調査隊のメンバーが河川敷を歩いて、足跡やふんなどを探した。

     この日は、手がかりの発見には至らず、調査隊はねぐらになりそうな岩場など4か所にビデオカメラを据え付けたほか、目撃情報の提供を呼びかける看板も設置した。調査は今後1年ほど継続し、夏休み時期には子供たちの参加も募り、自然保護の大切さについて学んでもらう考えだ。

     山田副町長は「福島県などで生息が確認されている特定外来生物のアメリカミンクである可能性が高いが、夢を持って調査を行いたい」としている。

     カワウソを巡っては、昨年8~9月に長崎県対馬市で、国内で38年ぶりとなる野生での生息が確認された。「ニホンカワウソでは」と注目を集めたが、その後の環境省の調査では「韓国などにいる個体に近いユーラシアカワウソである可能性が高い」とされた。

    2018年04月16日 09時07分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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