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(下)「不作で栄養失調」救え

CO2削減促進 中高生も参加

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CO2削減のための植樹やたい肥作りなどに取り組む、ブスマ中学・高校の生徒ら
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くんだ水は、ロバに引かせる
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ブサマ中学・高校の環境クラブのメンバー
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栄養失調の子どもの現状を聞くアグネスさん
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栄養失調の子どもも多い
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孤児とアグネスさん
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児童養護施設の子どもたち
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児童養護施設を訪れたアグネスさんと、エルベ・ペリエ・ユニセフブルキナファソ事務所代表(右端)
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手作業で井戸から水をくむのは重労働だ
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池の水を、飲み水や洗濯に用いる

 アフリカのブルキナファソ北部にあるカヤ県立総合病院の栄養リハビリセンターでは、ユニセフ(国連児童基金)やNGO「セーブ・ザ・チルドレン」(STC)などの協力を得て、栄養失調の子どもたちのケアに取り組んでいる。

 同センターを訪ねた4月中旬、入院していた29人の乳幼児のうち17人が栄養失調。そのうちの一人、アナスタシちゃん(3)の体重は7キロと、3歳児の平均体重の半分以下だった。STCのジャン・ナダムベガさんは「離乳期に十分な栄養をとれていない子どもが増えている」と話す。

 背景には、雨不足による穀物の不作がある。以前、離乳食として魚の身などを入れた穀物のかゆが与えられていたが、最近は穀物が十分に入手できなくなった。アナスタシちゃんの母親(40)によると、5年前までイネ科の穀物トウジンビエが、数十リットルの容量があるカゴ20個に収穫できたが、今は9個分に激減。その結果、母乳だけを与え続け、子どもが栄養不足になった。

 同国の5歳未満児のうち慢性的な栄養不良の状態にある子どもは39%を占める(2003年)。ナダムベガさんは「21世紀になっても、子どもたちが飢え苦しむ状況に心が痛む」と沈んだ表情で話した。

 同国は、アフリカ大陸北部に広がるサハラ砂漠の南西に位置する。元々、草原が多かったが、近年は雨量減少などで砂漠化が進んでいる。もっとも、気候変動の主な原因とされるCO2(二酸化炭素)排出量は、先進国に比べてごくわずか。2004年で457万4000トンと世界全体の排出量(290億トン)の0・015%に過ぎない。日本の排出量は13億トンで世界全体の4・5%を占める。

 それでも、ブルキナファソはCO2排出量削減に取り組み、数年前から環境省が年間1000万本の植樹やバイオマスエネルギーの導入などを始めた。

 若い世代の活動も広がっている。北部にあるブスマ中学・高校では06年に「環境と水と衛生クラブ」を結成。大人に呼びかけて植樹を行い、成長が早く気候変動に対応しやすい穀物や、燃料用の薪が少量で済む調理コンロの普及にも取り組む。

 クラブの部長を務めるバジエモ・トゥーサンさん(21)によると、「何も変わらない」と、当初冷ややかな人が多かったが、活動を進めるうちに共感する人が増えてきた。

 「アフリカが気候変動の大きな影響を受けていることを知ってもらいたい。先進国も一緒に行動を起こせば、解決につながるはず」と、トゥーサンさんは力を込めて話す。

 現地を視察した日本ユニセフ協会大使のアグネス・チャンさんも、気候変動による環境悪化で、多くの人が苦しんでいることを痛感したという。「気候変動は将来の問題ではなく、すぐに取り組まなくてはならない課題。便利さを追求した結果、大量のCO2を排出してきた私たちの暮らしも考え直さなくてはなりません」と呼びかけている。(前田利親、写真も)

2009年5月16日  読売新聞)

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