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馬車でゴミ収集…ベルギー

ブリュッセルのスカルビーク区でゴミ収集に活躍する馬車

 ベルギーの首都ブリュッセル北部のスカルビーク区が、昔ながらの2頭立ての馬車を使ったゴミ収集を始めた。温室効果ガスを排出する自動車の使用を避けながら、愛嬌(あいきょう)たっぷりの馬をマスコットに仕立て、横行するポイ捨ての防止もアピールしている。(ブリュッセル 工藤武人、写真も)

 区は、隣国フランスの事例を参考に、ゴミ収集トラックを新調する代わりに馬車導入を決定。馬小屋の建設費も含め5万ユーロ(約560万円)を投じ、6月下旬に試験運用が始まった。

 自動車ならガソリン代や維持費、保険料など年間約3600ユーロがかかるが、馬なら2頭のエサ代など約2000ユーロで済む。

 馬にはポイ捨て防止を啓発する役目も期待される。区は、空き缶ポイ捨てに罰金90ユーロ(約1万円)を科すなど厳罰で臨んでいるが、なかなか減らない。馬車導入を働きかけたミシェル・デエルデ区議(46)は「ポイ捨ての原因は、街をきれいにしている人への無関心だ」と嘆く。

 馬に乗せてもらい収集作業に同行した。

 「カッポ、カッポ」

 自動車が往来する通りに出ると、ゴミ収集用の荷車を引く茶色い馬の、のんびりしたひづめの音が響く。ベルギー南東部原産とされるアルデンヌ種の雄2頭は、足腰が強く、重さ約800キロもある荷車を涼しい顔で引いていく。

 2頭の仕事は、トラックと手分けして主要道路沿いの約800か所のゴミ箱からゴミを集めること。フンは区職員が直ちに片づける。

 収集作業中は、馬車が移動手段として使われた1960年代ごろまでを知っているのか、当時のような風景を懐かしい面持ちでながめる中高年者や写真撮影をする市民もいる。

 ハンドルを手綱に持ちかえた区職員のジエド・シャバンさん(38)は「今までは我々の仕事に注意を払う人はほとんどいなかった。でも、2頭のおかげでずいぶん変わった。街も少しはきれいになったと思う」と笑顔を見せた。

2011年7月25日  読売新聞)
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