<速報> 横綱・白鵬が初場所5日目から休場
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    尖閣沖に潜水艦 日中関係の改善に水を差すな

     日中間の緊張をいたずらに高める行為であり、到底看過できない。

     政府が、沖縄県の尖閣諸島周辺の接続水域に中国海軍の潜水艦1隻が進入したと発表した。数時間、水域内を航行したという。

     この水域で、中国の潜水艦が確認されたのは初めてだ。中国海軍フリゲート艦1隻も同時刻に同じ水域に入っていた。

     他国軍の艦艇や潜水艦による日本の接続水域の航行自体は国際法上、認められている。だが、中国は尖閣諸島の領有権を一方的に主張しており、安全保障の観点からも容認できない動きだ。

     杉山晋輔外務次官が中国の程永華駐日大使に重大な懸念を表明して、抗議したのは当然である。

     中国国防省は「中国の接続水域に自衛隊艦艇が進入し、中国海軍が追尾・監視した」などと強弁した。尖閣諸島は日本の固有の領土であり、日本が有効に支配している。中国の主張は筋違いだ。

     今回の中国軍の動きが、昨年秋以降、着実に進んできた日中関係の改善に向けた流れに、冷や水を浴びせたのは確かである。

     安倍首相は、日中平和友好条約締結40年の今年中に首脳の相互往来を行うよう提案し、習近平国家主席も前向きな考えを示した。

     中国軍は、近年の潜水艦の性能向上を踏まえ、日本の護衛艦や哨戒機の探知能力を試したとの見方がある。だが、そうした行動は日中の信頼関係を傷つけるだけで、中国の利益にもならない。

     中国は、挑発的な行為を自制すべきだ。日本にも、冷静な対応が求められよう。

     無論、国土の防衛に関しては毅然きぜんとした対処が必要だ。菅官房長官は「領土、領海、領空は断固として守り抜く」と強調した。

     尖閣諸島周辺では、中国公船が月に数回、領海侵入を繰り返し、海上保安庁がその都度、退去を促している。この海域での中国軍の活動も活発化している。

     自衛隊は海保などと緊密に連携し、警戒・監視活動に万全を期すことが大切である。

     日本政府は、尖閣諸島周辺の領海に中国軍艦艇が侵入した場合、自衛隊に海上警備行動を発令し、艦艇を派遣する方針だ。

     自衛隊と中国軍の偶発的な衝突を回避するため、具体的な手段を確保せねばならない。

     日中両政府が検討する「海空連絡メカニズム」を巡っては、昨年12月の協議で「前向きな進展」がみられたという。早期の合意と運用開始を目指したい。

    2018年01月13日 06時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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