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    民進・希望新党 数合わせでは支持は戻るまい

     現実的で骨太な政策を練り上げ、政府・与党と対峙たいじする体制を整えることが求められよう。分裂前の民進党への回帰では展望は到底開けまい。

     民進と希望の党が5月の新党結成を目指し、綱領や政策の協議を始めた。支持率が低迷し、「来年の統一地方選や参院選を戦えない」との判断だ。

     民進は昨年10月の衆院選前に3分裂した。わずか約7か月で、そのうちの2党が元のさやに収まろうとしている。立憲民主党は新党に距離を置いている。

     民進の大塚代表は「ぎりぎりまで結集の努力を続ける」と述べ、立民との合流になお意欲を示す。希望の玉木代表は「安倍政権を倒し、国民から信頼される政党を作りたい」と述べている。

     新党は衆院で立民を上回り、野党第1党となる可能性がある。組織の基盤を固め、政権を担うに足りる力を蓄える必要がある。

     無論、勢力結集の軸は政策でなければならない。

     不安を抱かせるのが、数合わせを優先するあまり、政策を煮詰める議論が十分ではないことだ。

     新党の基本政策案では、民進の主張に沿い、安全保障関連法について「違憲と指摘される部分の削除を含め、必要な見直しを行う」と盛り込んだ。憲法改正に関しても、9条への自衛隊の明記に反対する方針を示した。

     希望は衆院選公約で「与野党の不毛な対立から脱却する」とし、安保関連法を是認した。9条の改正論議を進める立場も取っていた。選挙での主張は、保守票の獲得を狙ったアピールに過ぎなかったのだろうか。

     新党の安保政策は、連合の中で左派色が強い日教組などの支援を受ける立民と、重なる点が少なくない。立民に合流を促す狙いが透けて見えよう。

     内政に関しては、子ども手当の給付、戸別所得補償制度の復活など民主党政権が実施し、事実上頓挫した政策も目立つ。有権者の歓心を買うような政策を並べるより、財源に裏打ちされた現実的な施策を打ち出すことが大切だ。

     玉木氏や立民の枝野代表は、学校法人「森友学園」問題などの国会質問に立っている。両党には、不祥事の追及を得意とする論客も多い。党首は大所高所からの論戦に注力してはどうか。

     内閣支持率が低下しても、野党の支持は伸びていない。党が一体性を保ち、理念や政策を粘り強く有権者に訴える。そうした地道な努力が欠かせない。

    2018年04月16日 06時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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