模試動向には現れていない2010年の特殊要因 |
受験生の動向は社会や経済の状況に影響を受けます。もちろん株式市場のように個々の事象にヴィヴィッドに反応するわけではないでしょうが、社会・経済情勢の「空気」といったようなものに左右されることはあるでしょう。
昨年来の不況に、回復のきざしが出てくるのか、政策転換で地方の疲弊が進むのか、といったことの他に、最も大きな社会要因は、前にも述べました大卒の就職状況です。すでに民間調査のデータが出ていますが、文科省・厚労省の調査結果もこれから発表されます。それによって受験動向に変化が出てくることもあるでしょう。
もうひとつの今年の特殊事情は「新型インフルエンザ」です。これが全体の受験動向にどうかかわってくるかは予測しにくいのですが、動向とは別に、個々の受験生の受験の仕方に関係することもありますので、現在判明している「新型インフルの入試への影響」をあげておきます。
まずセンター試験については追試験の実施日が1週間遅れることが決定しています。そのため、大学入試センターから各大学へのセンター成績の提供開始日が当初予定の2月2日から2月5日に変更になりました。
この変更が各大学の入試日程をも変更させることになります。センター成績データを使って判定する作業はどの大学も2月5日以降となるわけですから、合格発表日を遅らさなければならない大学が出てきました。具体的には、私大のセンター利用入試の合格発表日と、国公立大学でセンター試験を課す推薦・AOの合格発表日です。当初2月5日以前を予定していたところはもちろん、2月6日発表予定の大学でも繰り下げる大学もあります。各大学のHPや、受験票と一緒に送付されてくる告知文書に注意してください。
各大学の試験については各大学が決定します。方針が決定した大学もありますが、大規模大学の検討は遅れています。
国公立大学では追試の実施を検討しているところがありますが、詳細は不明です。国公立大学の一般入試は、合格発表期日と入学手続き期限が全体として決められています。この日程のミソは、全大学の前期日程の入学手続きを締め切った後に後期の合格発表を行うという順序です。これが崩れるとルールが変わってしまいます。この日程の仕組みを覆さずに追試を行うとするとかなりタイトなスケジュールになるでしょう。
私立大学の一般入試では、新たな試験日を設定しての追試の実施というところもありますが、試験日程が複数ある場合(前期、中期、後期など)は、次の日程に振り替えるという措置をとる大学も多いです。しかしこのような何期にもわたる試験日を設定していない大学は振り替えはできませんのでどうするか、難題です。だからこうした大学――それは最も注目される難関私大や医科大学です――の検討が遅れているわけです。いずれにしても受験票が送られてくるまでには結論は出ているはずですから、各大学の最新情報に注意してください。
また追試や振り替えなどの特別措置の対象となる場合は事前に大学に連絡や申し出をすることが必須条件となります。また対象者が新型インフルエンザ罹患者に限定されるのか、他の疾病も対象になるかは大学によって異なります。「加療期間明記の診断書」が必要な大学もあれば、処方箋のコピーでもよい、というところもいろいろですから、注意が必要です。
最も望ましいのは受験期間中を健康で過ごせることがもちろんです。手洗い・うがいの励行、マスクの着用、充分な睡眠など、日常の生活でできる予防対策をしっかりとしてください。
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