首位の座が入れ替わる、安全志向の時代 |
しかしそうした個別の事情だけでは説明しきれない大きな変化も見られます。前ページに掲載した「志願者数番付」の表をご覧ください。志願者が減少したとは言え、早稲田大学が最多の志願者数となっています。しかし次の明治大学との差は434人です。明大はセンター後期がまだ残っていて、これには昨年の場合600人を超える志願がありましたので、最終確定数では早大の数を超える可能性が大きいのです。志願者数1位は1990年代は日本大学の時代で、1999年以降は早大が1位を続けてきました。
1999年は早大が初めてセンター試験に参加した年です。それ以後入試、学部学科、教育システム等の改革が続くわけです。一方明大は2002年に4学科を新設した頃から改革が進み2007年には「全学部統一入試」(地方会場も設置)を開始しました。こうした改革のムーブメントの時間差が首位交代(になりそう)につながったと見ることもできます。
さらに受験生側の動向の変化も関係していると見られます。受験生の地域移動が低下しているかもしれないことはすでに述べましたが、もうひとつ「難関回避」とか「安全確実志向」とでもいう動向が強まっていると思われます。次ページの「大学タイプ別の志願者数」では、いわゆる「中堅」という私大が志願者を伸ばしていることがわかります。MARCHの5大学は3増2減でしたが、日東駒専の4大学はすべが増、「その他中堅」(明治学院大学、成蹊大学、国学院大学、神奈川大学など)とした14大学は1校(成城大学)を除くすべてが増加しました。もちろん個別にはそれぞれの理由があります。明学大は学科新設と入試日程の組み換えとか、成蹊大は昨年のセンター利用入試のボーダー(合格最低点)が低下したためとか(複数学科ある学部では昨年のボーダーが最も高い学科のみが今回志願者を減らし、他学科は大幅増になっている)、国学院大は渋谷の再開発完了による都心回帰とか、・・・。しかしほぼ同じようなレベルの大学がこぞって志願者を増加させているのは、個別の事情を超えた大きな受験動向の変化があることを想定した方が合理的でしょう。 |
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