仕分けで節約、開票作業は若手がクーラーなしで
11日投開票の参院選で、奈良県内の市町村選管は選挙費用の経費削減に知恵を絞っている。
国政選の経費は全額国費で賄われるが、昨年の事業仕分けで選挙経費が見直され、予算が減らされたためだ。県選管は「どの程度の削減に結びつくかわからないが、節減に努力してほしい」と要請しており、各市町村選管は、投票所の人員削減や、人件費の安い若手や臨時職員を多用するなど工夫を凝らしている。
奈良市は通常、約1億1000万円かかる費用の2割程度の削減を目指す。投票所102か所に配置する職員を約1000人から1割以上削減。担当職員も、人件費の安い新規採用者や臨時職員を優先的に配置し、開票所に設置するクーラーを扇風機に変えてレンタル費の抑制を検討する。開票作業の人員削減も検討したが、時間短縮に影響が出る恐れがあるため見送った。
市選管の担当者は「予定していた候補者名の自動読み取り機の更新をあきらめざるを得なかった。職員には負担にはなるが、開票作業に影響が出ないようにしたい」としている。
大和郡山市は、昨年夏の衆院選で開票所に若手や臨時職員を活用したが、「ノウハウがないため無駄な作業が多く、経費削減と開票の迅速化は両立しなかった」という。今回は、開票日直前に担当職員を集め、入念な作業手順の打ち合わせをし、スピードアップと人件費削減を目指す。
投票を呼びかける啓発費を抑制する自治体もある。
橿原市は、投票日を知らせる宣伝カーとティッシュ配布を廃止した。市選管は「選挙を滞りなく行うためには、投開票作業にかかる費用は削りにくい」とする。香芝市も啓発のぼりを、前回参院選(2007年)より半減し、100本に抑えた。
葛城市は、期日前投票の立会人を従来の市民から、部課長級職員に割り当て、立会人の日額報酬分約60万円を節減した。天理市と王寺町は、投開票作業などで使う鉛筆や紙など事務用品を極力節約するとしている。
県選管によると、前回参院選で国が県を通して市町村に支払った選挙委託費は7億940万円。今選挙では、予算削減の関連法改正案が廃案となったが、都道府県選管に交付する選挙費用は約17%減らされており、「同程度の減額が予想される」としている。
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