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与党惨敗・過半数割れ、民主第1党に…安倍政権に打撃

 第21回参院選は29日、投開票が行われた。

 安倍首相が率いる自民党は焦点の1人区で相次いで敗れ、比例選でも改選議席を大きく下回り、30議席台の歴史的惨敗を喫した。公明党も振るわず、自公両党の連立与党は、非改選議席を含め参院の過半数を初めて割り込んだ。

 民主党は選挙区、比例ともに自民党を大きく上回り、初めて参院の第1党となった。安倍首相は29日夜、引き続き政権を担う意向を表明し、人心一新のため内閣改造と自民党役員人事を行う考えを示した。参院議長は民主党から選ばれる公算だ。民主党は参院で主導権を握って政権を揺さぶり、早期の衆院解散・総選挙に追い込みたいとしている。与野党の議席が参院で逆転したことで、政府・与党の国会運営は一段と難しくなりそうだ。

 自民党は、宇野政権下の1989年の参院選で、リクルート事件などが響き36議席にとどまって以来の惨敗となった。参院での議席は、55年の結党以来初めて非改選を含めて80議席台となり、参院での第1党の座を失った。

 選挙区選(改選定数73)は、29の1人区で、自民党が6勝23敗と大きく負け越した。過去の参院選で圧倒的に強かった山形や鳥取、島根、愛媛、宮崎などで民主党や野党系無所属候補などに競り負けた。

 象徴的だったのは、四国で自民党候補が全敗し、岡山で自民党の片山参院幹事長が民主党新人に敗れたことだ。東北も1人区では全敗し、これまで「金城湯池」とされた選挙区の多くを落としたことが自民党の惨敗を決定づけた。

 今回の結果は、年金記録漏れ問題や閣僚の不祥事に対する政権の対応について、有権者の不信感が高まったためと見られる。景気回復が遅れている地方が多く、公共事業の削減などへの反発があったことなども自民党に不利に働いた。

 読売新聞社などの出口調査では、1人区を含めて全国的に、自民支持層が自民党から離反する傾向がうかがえた。

 これに対し、民主党躍進の原動力は、1人区で政府・与党批判票の受け皿となったことだ。民主党の小沢代表は昨年来、1人区を重点的に回り、社民党や国民新党との共闘態勢を整えた。民主党は、農家の「戸別所得補償制度」など農村向けの政策を打ち出して支持を広げ、自民党を抜き去った。

 複数区では、自民党は複数の候補者を擁立した千葉と東京で2議席獲得に失敗し、都市部での退潮も目立った。民主党は積極的に候補者を立て、埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知の5選挙区で2議席を獲得した。公明党は5選挙区に候補を擁立したが、埼玉、神奈川、愛知では敗れた。共産、社民両党は選挙区で全敗した。

 選挙区選の女性当選者は過去最多の14人となった。

 比例選(改選定数48)でも自民党は過去最低だった98年と同数の14議席となり、公明党も伸び悩んだ。民主党は過去最多となり、20議席台に乗せた。共産党は比例の改選4議席の獲得を目指した。社民党は2議席で改選議席を下回った。国民新党は1議席を獲得し、新党日本も田中康夫代表が議席を得た。

2007年7月30日3時55分  読売新聞)
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