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    検証 アベノミクス

    (1・後編)老後の生活 頼みは貯蓄

     消費を手控える第三の理由が将来不安だ。

     独立行政法人「労働政策研究・研修機構」が今月発表した2016年の全国調査。

     子育て中の2159世帯に聞いたところ、平均年収は683.2万円と、前回(2014年)から26.8万円増えた。これに対し、毎月の平均消費額は26.5万円と、前回から1.6万円減った。収入のうち貯蓄に回すお金の割合は、23.9%から28.3%に上昇した。

     可処分所得に占める消費支出の割合(消費性向)が現役世代で低迷している。それもあって、家計の現預金は6月末で過去最高の945兆円に達した(日本銀行の統計)。前年比伸び率は2.6%と約17年ぶりの大きさだ。

     内閣府の「国民生活に関する世論調査」でも、悩みや不安を感じている人のうち、「老後の生活設計」を理由に挙げた人が53.5%と最も多かった。

     高齢化の進展や、所得が少ない非正規社員の増加といった理由も消費を抑える。確かに、消費者の行動は節約一辺倒ではない。スマホやゲームソフトなど特定の商品は人気を集める。だが、消費全体を押し上げるほどの力には欠ける。

     複合的な要因がアベノミクスの効果をそいでいる。

    経済成長で脱デフレ

     第2次安倍内閣が発足した2012年12月、安倍首相が経済成長を重視してデフレ脱却を目指す経済政策を掲げた。これに、エコノミクス(経済学)を組み合わせて「アベノミクス」と呼ばれるようになった。

     アベノミクス最初の柱は、首相自らが「3本の矢」と命名した「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「民間投資を喚起する成長戦略」だ。

     特に、日本銀行の黒田東彦はるひこ総裁が2013年春から始めた大規模な金融緩和は、円安をもたらして輸出企業の業績が改善し、景気下支えに効果を発揮した。

     さらに首相は、自民党総裁選で再選された2015年9月、人口減少と超高齢化を乗り越える「1億総活躍社会」の実現を目指して、アベノミクスの「新3本の矢」を打ち出した。「名目GDP(国内総生産)600兆円」と「希望出生率1.8」、「介護離職ゼロ」だ。

     最初の3本の矢はデフレ脱却に向けた政策手段を示していた。これに対し、新3本の矢は、安倍内閣が目指す政策目標の意味合いが強い。新3本の矢は現時点ではいずれも達成しておらず、広く知られているとは言えない。(2017年9月27日の読売新聞朝刊の記事です)

     「検証 アベノミクス」2はコチラ

    2017年10月03日 14時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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    候補者(50音順)

    党派別立候補者数

        小選
    挙区
    比例 重複 公示前
    勢力
    うち
    女性
    自民 332 25 277 313 258 284
    希望 235 47 198 234 197 57
    公明 53 5 9 44 0 34
    共産 243 58 206 65 28 21
    立憲民 78 19 63 77 62 15
    維新 52 4 47 52 47 14
    社民 21 4 19 21 19 2
    こころ 2 1 0 2 0 0
    諸派 91 31 44 47 0 0
    無所属 73 15 73 - - 45
    合計 1180 209 936 855 611 472

    欠員3

    希望=希望の党、立憲民=立憲民主党、維新=日本維新の会、こころ=日本のこころ