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ホリエモン出馬

与党内にも賛否両論

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堀江社長の出馬について、記者団の質問に答える亀井・元建設相(19日午後2時41分、国民新党事務所で)

 ライブドアの堀江貴文社長がついに、衆院広島6区からの出馬を表明した。標的とするのは「反小泉」の代表格、国民新党の亀井静香・元建設相。「ホリエモン旋風」が今度は政界でも吹き荒れるのか——。

 19日昼、堀江氏は黒塗りのベンツで東京・永田町の自民党本部に乗り付け、小泉首相との会談に臨んだ。黒のTシャツの上に半袖シャツを羽織る相変わらずの軽装だった。

 会談は午後1時過ぎから20分ほど行われた。同席した同党の武部幹事長によると、「堀江君は首相の一言一言に目を輝かせ、首相も堀江君の一言一言に、父親のまなざしのような目で相づちを打っていた」という。

 同党は堀江氏の公認、推薦を見送り、資金面などでの支援は行わない。党執行部が堀江氏に社長辞任を求めたのに対し、堀江氏は拒否し、「自らの意思」で無所属での出馬を選んだという。同党は、いわば無償で「刺客」を引き受けた形の堀江氏に対し、党本部での記者会見の場を提供するなど、異例の配慮を見せた。

 これに応え、堀江氏も記者会見で、「郵政民営化を含め、首相が進める改革について直接聞かせていただき、志は一緒だと感じた」と首相を絶賛してみせた。

 さらに堀江氏は、社長業と政治活動の“二足のわらじ”について、「社長業を24時間やっている訳ではなく、政治のために時間をしっかり使えると計算している」と強調した。

 これまで、政治への関心を示してこなかった堀江氏。だが、衆院が解散された8日、堀江氏は、自らの日記形式の簡易ホームページ「ブログ」で、「抵抗勢力の人たちには困ったもんです。会社の規模が大きくなってくると、政治に影響されることが多くなってきてしまった。そろそろまじめに考えないとな……」と漏らしていた。

 一方、けんかを売られた亀井氏も黙ってはいない。都内で記者団に対し、「『カネさえあれば何をやったっていい』という考え方で『強者が自由自在にふるまっていい』という小泉さんと意見が一致する方が、いよいよ政治に登場されるのか」と厳しく批判。「自民党の刺客なのに、自民党を名乗らないで『忍者』かね。刺客なら刺客らしくおやりになったらいい」と皮肉った。亀井氏は比例選との重複立候補を断って小選挙区選に臨む構えだ。

 広島6区で佐藤公治・前議員を擁立する民主党も、危機感を強めている。

 玄葉光一郎選挙対策委員長は19日の記者会見で、「本来は佐藤公治に入るべき票が奪われる可能性が少なからず生じる。危機感を持って取り組まないといけない」と漏らした。

 32歳の若さでIT(情報技術)業界の寵児(ちょうじ)となった一方、プロ野球参入問題やニッポン放送株買収問題で物議を醸した堀江氏の出馬には、与党内でも賛否両論がある。

 公明党の神崎代表は19日、国会内で記者団に対し、「時代の大きな変革期の中で、新しい分野に挑戦して成功した方で、若者に影響力のあるリーダーだ」と激賞した。

 これに対し、自民党内にはこんな声も出ている。「彼が当選しても、社長業が忙しくて、すぐ議員辞職するのではないか」。衆院議員になることよりも、選挙戦でライブドアの名前をアピールしてビジネスに生かす「売名行為」が狙いではないかとの勘ぐりだ。

 ある自民党幹部はこんな不安を口にした。

 「知名度だけで政策なんかあるのか。有権者はよく見ている。しっぺ返しを食わなければよいが……」

2005年8月20日  読売新聞)
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