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    カンヌ国際映画祭2017

    カンヌ開幕、動画配信サイト作品の選出で論議

    • オープニング作品「イスマエルズ・ゴースト」
      オープニング作品「イスマエルズ・ゴースト」

     フランスのカンヌで5月17日夜(現地時間)、カンヌ国際映画祭が開幕しました。28日の閉幕まで、その様子を随時リポートします。

     オープニング作品に選ばれたのは、開催国フランスのアルノー・デプレシャン監督の「イスマエルズ・ゴースト」でした。

     主人公イスマエルは映画監督で、同居中の恋人がいます。ところが、20年前に失踪した妻が姿を現し、3人で同居を始めることになります。「亡霊」ともいえる妻の存在に悩まされていた男が、新しい人生を歩み出すというストーリーで、マチュー・アマルリック、マリオン・コティヤール、シャルロット・ゲンズブール、ルイ・ガレルら人気俳優がずらり。記者会見もレッドカーペットも華やかでした。

     最高賞パルムドールなどを競うコンペティション部門には、19作品が選出されました。カンヌの常連の作品が多いのは例年通りですが、話題の一つは、今年初めて世界的な動画配信サービス「Netflix(ネットフリックス)」のオリジナル映画がコンペ部門に選出されたことです。

     韓国のポン・ジュノ監督の「オクジャ」、米国のノア・バームバック監督の「マイヤーウィッツ・ストーリーズ(ニュー・アンド・セレクテッド)」(原題)がそれですが、残念ながらこの2作品は、映画祭で数回上映されるだけで、後はNetflix加入者しか見られません。

    • マチュー・アマルリック、マリオン・コティヤール、シャルロット・ゲンズブール、ルイ・ガレルら人気俳優がずらり(撮影・田中誠)
      マチュー・アマルリック、マリオン・コティヤール、シャルロット・ゲンズブール、ルイ・ガレルら人気俳優がずらり(撮影・田中誠)
    • ペドロ・アルモドバル監督(右)、ウィル・スミス(左)ら(撮影・田中誠)
      ペドロ・アルモドバル監督(右)、ウィル・スミス(左)ら(撮影・田中誠)

     映画祭側は、フランス国内の映画館で上映するよう働きかけていたのですが、話し合いは不調に終わりました。その結果、来年の映画祭から、フランスの映画館で上映することが同部門選出の条件となったのです。

     審査委員の記者会見では、審査委員長を務めるスペインのペドロ・アルモドバル監督が、「唯一の解決手段は、新しいプラットホーム(Netflixのこと)が、既に存在するルールを受け入れること」「個人的には、大きなスクリーンで見ることができない映画が、パルムドールを始め、賞を受賞することは想像しにくい」と述べました。

     一方、審査委員の米国人俳優ウィル・スミスは、「自分の子供たちは週に2回映画館に行って、Netflixも見ている。Netflixは映画館に映画を見に行くことに全く影響を及ぼさない」などと擁護していました。

     新興の動画配信サービスと、伝統の映画祭。そして、母国の映画産業を守りたいフランスの映画関係者。どちらにも言い分があるようにも思え、「映画って何だろう」と考えさせられました。(文化部 田中誠)

    2017年05月18日 15時13分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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