木村拓哉さん13年ぶりカンヌ…「無限の住人」公式上映
カンヌ国際映画祭は2日目。18日夜、三池崇史監督、木村拓哉さん主演の「無限の住人」の公式上映が行われました。午後10時30分開始の遅い回の上映だったのですが、アジアでも人気の高い木村さんの登場とあり、レッドカーペットの前には、熱狂的なファンがカメラの列を作っていました。
映画は同名の漫画を原作にしています。同日午後に行われた記者会見では、漫画にまつわる質問もあり、三池監督は、「(自分を含め)日本の子供たちはみんな漫画家にあこがれる。一人で物語を考えて、一人で絵を描き、自分が思う世界を展開できる。自分は映画監督になったが、漫画家をリスペクトしている。自分一人の能力ではかなわないけど、優秀なスタッフとキャストと共になら、漫画に負けないエンターテインメントを作ることができる」と答えていたのが印象的でした。時代劇と西部劇の共通点についての質問や、黒澤明監督を始めとする時代劇の伝統を意識するのかという質問も、海外の映画祭ならでは。アクション、バイオレンスを得意とする三池監督ですが、今後の創作活動について問われると、「子供たちに夢を与えるすてきな作品を作っていきたい」とちゃめっ気たっぷりに答え、海外のメディアの笑いを誘っていました。
一方、木村さんのカンヌ国際映画祭参加は、2004年の香港映画「2046」(ウォン・カーウァイ監督)以来13年ぶりとなり、記者会見では、「完全なるメイド・イン・ジャパンという形での参加。招待していただけたこと、戻って来られたことを本当に感謝しています」と喜びを語っていました。会見終了後には、木村さんのサインを求めて、海外の記者がひな壇を取り囲んでいました。海外の映画祭ではよくある光景ですが、一人ひとりに丁寧に応じる姿は、まさにスターでした。写真を載せられないのが本当に残念です。
公式上映は、正装した欧米の観客から、ここぞというタイミングで拍手や笑いが起こり、会場は一体感に包まれていました。上映終了後に日本メディアの取材に応じた木村さんは、「(カンヌの)レッドカーペットを歩くことが、一つのゴールのように(マスコミの)皆さんは言って下さっているんですけど、劇場の扉を開いて、客席の方が拍手で迎えて下さった時に、『あ、こっちがゴールだったな』と思った」と語っていました。
杉咲花さんは振袖初体験
ヒロインを演じた杉咲花さんは人生で初めてという振り袖姿でレッドカーペットに登場し、海外のカメラマンの注目を集めていました。「お客さんってこんなリアクションするんだなとか、海外のメディアの方はこんなふうに聞いて下さるんだなとか、初めてのことがいろいろ体験できてすごく幸せな1日でした」と振り返っていました。
ちなみに、記者も十数年ぶりに