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    音楽

    SHOW‐YA新作 “王道”の響き、現代に

    • デビュー32周年を迎えたSHOW‐YA
      デビュー32周年を迎えたSHOW‐YA

     女性5人組のロック・バンド、SHOW‐YAが、ニューアルバム「AURORA」(アウロラ)を27日、リリースする。2年ぶりのオリジナルアルバムで、SHOW‐YAらしさと、1960年代末から70年代を中心としたプログレッシブロックやハードロック全盛時代のいわゆる「王道ロック時代」の響きとを併せ持つ作品となった。

     SHOW‐YAは、2014年に出した初のカバー曲集「Glamorous Show~Japanese Legendary Rock Covers」で、それまでSHOW‐YAを知らなかった音楽ファンの注目も集めた。特に、X Japanの「紅」のカバーは、スピード感あふれる高度な演奏力で、「本家に負けない」「いや、それ以上かも」と評判にもなった。デビュー30周年の15年に出したオリジナル・アルバム「PROGRESS」では、バンドの代表曲「限界LOVERS」に安室奈美恵を迎えてのセルフ・カバーや、よりスピードアップさせた「限界LOVERS2015」などで注目を浴びた。

     今回のアルバム・タイトル「AURORA」は、「オーロラ」の語源のローマ神話の(あけぼの)の女神で、知性と創造性の光が到来する際のシンボル。現在のSHOW‐YAの戦う女神のイメージにふさわしい、として名づけた。

     製作に当たっては、今回は、「限界LOVERS」を髣髴(ほうふつ)とさせる曲や、速さを追求するのではなく、メンバーそれぞれが次の高みを目指せる曲を、というのが基本的な方針となったという。

    • 2年ぶり11作目のオリジナル・アルバム「AURORA」(アウロラ)(MWBR-0018、¥3,000+税)。ジャケットにメンバーの写真を使ったのは、2005年の再結成後では初めて。
      2年ぶり11作目のオリジナル・アルバム「AURORA」(アウロラ)(MWBR-0018、¥3,000+税)。ジャケットにメンバーの写真を使ったのは、2005年の再結成後では初めて。

     1曲目、ベースの仙波さとみ、ドラムスの角田美喜のリズム隊2人の作曲による「兵士の肖像」は、ディープ・パープルやレインボーを聴いて育った人間には、冒頭から非常にしっくりとくる響きで、しかも途中、キング・クリムゾンの「21世紀のスキッツォイド・マン」を連想させるリフも出現する。森雪之丞による歌詞は、中世ヨーロッパの絵画に登場する兵士の人生に思いを寄せ、その家族は、恋人は、戦いの意味は……などを物語的につづっている。

     アルバム中盤の山場は、5曲目の「そうよ~Runaway Home~人類(ひと)は愛でしか救われない~」は、ボーカルの寺田恵子の要望で、湯川れい子(作詞)・相沢行夫(作曲)コンビに提供してもらった曲。もともとは昨年リリースした寺田の13年ぶり7枚目のソロアルバム「PIECE OF MY HEART」のために用意した曲だったが、SHOW‐YA向きの曲だったことから、1年寝かせることにした。寺田は、「思いっきり胸がキュンとする、男女の関係を素敵(すてき)に描いてくれるのは、(湯川)れい子先生が最高!」としている。SHOW‐YAの初期にも楽曲を提供していた相沢の曲は、雨やオレンジの街頭の(あか)りが似合う哀愁漂うメロディだ。

     キーボード、中村美紀作曲の「DAY BREAKER」は、全曲中で最もSHOW‐YAらしい曲であると同時に、これもまた、パープルやレインボー愛好家にもピタッと、はまりやすい。

     寺田は自身のブログで、「何十曲と仕込んでもアルバムに産み落とされるのは10曲程度。アナログだろうとデジタルだろうと、CDだろうとダウンロードだろうと、作る側は何も変わらない。何かを感じて生まれてくる“私たちの子”がいい子に育ちますように!」と主張しているようだ。(編集部・浅見 恭弘)

    2017年09月26日 15時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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