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    テレビ

    「刑事ゆがみ」原作を一ひねり…秋のドラマ座談会

     最近、めっきり涼しくなりましたね。放送担当記者が独断と偏見で語り合う、恒例のドラマ座談会も秋編がスタートです。今回からは、記者歴30年超にしてアニメオタクの重鎮が加わり、マンネリ化した座談会に新風を吹き込みます。乞うご期待!

    • 弓神(浅野忠信、左)と羽生(神木隆之介)のバディ(相棒)ぶりが魅力的な「刑事ゆがみ」
      弓神(浅野忠信、左)と羽生(神木隆之介)のバディ(相棒)ぶりが魅力的な「刑事ゆがみ」

      記者全員から熱烈な支持を集めたのは「刑事ゆがみ」でした。視聴率が低いのは不思議です。浅野忠信演じる適当刑事・弓神と、神木隆之介演じる真面目刑事・羽生の掛けあいが、とにかく絶妙ですよ。

      テレビ面の「試写室」で書いたのと同じことを繰り返すのはやめたまえ。「太陽にほえろ!」「あぶない刑事」「踊る大捜査線」など、テレビ史を彩ってきた人気刑事ものへのオマージュが随所に見えるのが、ドラマファン歴40年の私を熱くさせるのだ。(星)も早く、知的な分析が出来るようになってほしいものだ。

      (笹)氏、(笹)氏~。君は原作マンガは読みましたか。ドラマ版は原作の基本設定を生かしつつ、オチを変えたり、ミステリーとして一ひねり加えているのですぞ。

      うわっ。アニメ・マンガ一筋50年、「オタク界の生きる伝説」こと(石)さんじゃないですか。

      ドラマも任せなさい。今回からドラマ座談会で、マニアックに語りますぞ。「刑事ゆがみ」は奇をてらわず、地味でさえあるけれど、カット割りが小気味よい。この辺も、気づいてほしいところですなあ。

      ちょっと、おじさんばっかでしゃべってないで、私にも「今からあなたを脅迫します」を語らせて。おディーン様(ディーン・フジオカ)演じる「脅迫屋」千川が、おちゃめで魅力的。テンポ良くて面白いのよ。何で記者票伸びないの!

      「脅迫屋」って何?という疑問が引っかかって、話に入り込めないです。考え事をするとおはぎをつくってしまう澪(武井咲)の不思議キャラにもついていけません。

      うう……。(直)って口数少ないけど、きついなあ。じゃあ、商社マンの鳴海(桜井翔)が校長になる「先に生まれただけの僕」はどう? 初回で、鳴海がよかれと思って、奨学金について生徒に説明する場面が印象に残った。現実を知らされた生徒が、「聞きたくなかったよ」と泣いてしまうのがリアル。単なる学園ドラマじゃないって意気込みを感じるわ。

      敏腕社員のはずの鳴海が、学校現場の問題について下調べもしないのは、どうかと思うがな。

      産婦人科が主な舞台の医療ドラマ「コウノドリ」が記者票2位なのは納得ですね。子育て世代の男性にこそ、見てほしいです。

      僕は3歳と1歳の子育て中だけど、これから子どもを持ちたいと思っている新婚夫婦に見てほしい。出産はママも赤ちゃんも命がけだってことがよく分かる。うちも切迫早産で大変だったから、思い出して泣いちゃうよ。

      文句なしの良作だが、何も突っ込めないぐらい優等生過ぎて★一つ減。掘り出し物と言うと失礼だが、弱小広告会社とさびれた商店街の人々の交流を描く「ユニバーサル広告社」も良作で、セリフだけで引き込まれますな。岡田恵和の脚本、あっぱれなり!

    池井戸「陸王」好スタート

      日曜劇場の最新作「陸王」は、文句なしの視聴率トップでした(今回の座談会はシリーズものは対象外)。老舗足袋屋が会社存続をかけて、ランニングシューズの開発に取り組む熱い物語を見て、また来週も仕事を頑張ろうと素直に思えます。

      池井戸潤原作のTBSドラマは、毎回楽しみで見ちゃうんだ。物語の展開に加えて、壮大な音楽やどアップの演出に既視感あるけど、安心と言えば安心。中高年のサラリーマンに受けそうなドラマなのに、年長者2人の★が少ないのは意外ね。

      57歳のおじさんには、最初から最後まで、「頑張れ、頑張れ」っていう感じの演出がつらい。見ていて疲れてしまうのです……。

      私は君たちと違って、無駄に辛口なのではない。例えば、元特殊工作員の主婦・菜美(綾瀬はるか)が主婦友達の悩みを解決する「奥様は、取り扱い注意」。主人公がマンガ的なキャラの分、常識人の優里(広末涼子)と視聴者を代弁する立場の京子(本田翼)の3人組になったときのやりとりが絶妙――。こういう風に批評したまえ。

      勉強になりまーす(棒読み)。僕的には、不登校の高校生の死の真相に迫る「明日の約束」も推し。ずしりと重い。“攻めの関テレ(関西テレビ)”健在です。

      政治素人の主婦が突然市議を目指す「民衆の敵」は、タイミングで損しましたな。衆院選後に見ると、やり手の女性市長とか市議会のドンとか、イメージが古くなりかかっている。このドラマの敵は、裏番組ではなく現実の政治ですぞ。

      僕は刑務所で知り合った女たちの復讐ふくしゅう劇「監獄のお姫さま」が期待はずれ。クドカン(宮藤官九郎)脚本なのにテンポが悪くてあまり笑えなかった。「木更津キャッツアイ」の阿部サダヲ的なキャラクターが必要ですね。

      たまにはいいこと言うじゃないか。初回はクドカンらしい軽妙な掛けあいは控えめだった。主人公の馬場カヨ(小泉今日子)のあだ名をどうするかというやりとりくらいしか印象に残っていないので、物足りなさを感じた。

      「重要参考人探偵」は、なぜか遺体の第一発見者になってしまう、主人公役の玉森裕太さんの困り顔がいいですね。

      イケメンをめでるドラマだよね。個人的には、異性経験のない、30歳以上の男女を集めた学校が舞台の「オトナ高校」がつぼ。バカバカしいコメディーが大好きなのよ。もてそうにしか見えない三浦春馬のはっちゃけた演技がいいね。男性陣は全員★二つってなんで? 低くない?

      なんか、もてなかった青春時代がよみがえって卑屈な気分になるから、気軽に見られないんだよ。

      ふふふ。(星)さん、そういうこと言ってると、余計もてませんよ。

     直以外全員 ……(やっぱり、口数少ないけど、きついな)。

    2017年10月30日 15時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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