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    カンヌ国際映画祭2018

    スマホ越しのゴダール監督会見、記者たちも興奮

    • スマートフォン越しのゴダール監督
      スマートフォン越しのゴダール監督

     カンヌ国際映画祭も中盤に入りました。週末の12日には、かなり異例で、ちょっと感動的な出来事がありました。

     コンペティション部門に、かのジャン・リュック・ゴダール監督の新作「イメージ・ブック」が出品されているのですが、87歳とご高齢で脚も悪いらしく、残念ながらカンヌ入りはかないませんでした。ところが、公式上映翌日の記者会見に、スマートフォンのビデオ通話機能で、会見に“参加”したのです。

     質問をする記者は、ひな壇の前に置かれたマイクの前に進んで行き、担当者が掲げるスマホに向かって質問、スイスの自宅にいるゴダール監督がそれに答えるという形式。カンヌの歴史の中でも初めての試みだったそうです。

     新作「イメージ・ブック」はタイトル通り、古い映画や紛争地の映像、暴力的な映像を集めた、イメージの断片集。新たに撮影した映像ではなく、既存の映像を扱うため、編集が大事だったそうです。私には難解な映画でしたが、西洋社会と中東社会の埋まらない溝への懸念、みたいなものは伝わってきました。

    • ゴダール監督に質問する記者たち
      ゴダール監督に質問する記者たち

     ゴダール監督は会見で、「映画は、何が起こっているかを見せることばかりで構成されるべきではない。何が起こっていないのかを見せるべきだ」と繰り返し、「映画には、始まりと、真ん中と、終わりがあるが、必ずしもその順番である必要はない」という有名な言葉は、スティーブン・スピルバーグ監督らの発言に反対して述べた「ジョークだったんだ」と打ち明けて、笑っていました。

     次回作への意欲については、「もちろん」と即答。その上で、「でも、それは私の脚次第かな。手や目にもかかっている」と述べていました。

     スマートフォン越しとはいえ、映画界のレジェンドと直接話ができるまたとない機会。世界各国の映画記者が、一人の映画好きの少年、少女に戻ったかのように興奮し、会場が幸せな雰囲気に包まれていました。(田中誠・写真も)

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    2018年05月14日 14時30分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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