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ジブリをいっぱい

ジブリ美術館で「3びきのくま」の世界を再現


でっかいイスやスープの器が再現されたクマの家 (c)Museo d' Arte Ghibli (c)E.Vasnetsova&N.Filipchenko
 東京の「三鷹の森ジブリ美術館」で19日、絵本「3びきのくま」をテーマにした企画展が始まった。19世紀から世界中の子どもたちに愛されてきた民話の魅力を、ロシアの文豪・トルストイによる絵本をベースに再現。「こわく、大きく、ドキドキするようなクマをつくろう」という館主の宮崎駿監督の狙い通り、迫力ある世界が展開されている。

 「これは、映画にすることができない!」。1年半前、この絵本を短編アニメとして制作しようとしていた宮崎監督はこう言って頭を抱えたという。映画にすると、制作者の視点が入り込んでしまい、子どもにいろんな想像を起こさせるこの絵本の良さをそいでしまう――というのが理由だった。

 「3びきのくま」は、クマの家と知らずに留守宅に忍び込んだ女の子が、スープを飲んだり、ベッドで寝たりしていると、クマの親子が帰ってきて女の子にかみつこうとする物語。もともとはイギリスの口承民話で、1837年に文章化されて以降、世界中で出版されてきた。

 映画化を断念した宮崎監督は、絵本の世界を立体的に再現し、実際に手で触れてもらうことで、絵本の持つ力を紹介しようと決めた。展示の主なモチーフに選んだのは1935年に出版されたトルストイの作品。リズム感あふれる文章には、余分な感情描写がなく、子どもの想像の幅が広がると判断した。

 展示室は、二つの部屋で構成され、クマの家を再現した1番目の部屋には、小さな子ならよじ登らないと座れないほど大きなイスがあったり、でっかい器とおさじがあったり。2番目の部屋には、高さ3メートルの天井に届くほどの巨大な父グマなど3匹のぬいぐるみが「だれだ!」と叫び出しそうな迫力を与えている。

 来年5月まで。併設するカフェで、ビーフストロガノフ(1200円)など5種類のロシア料理を提供する。同美術館は予約制(0570−055−777)。


2007年5月22日  読売新聞)
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