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連載「雪の女王」インタビュー 小野真弓さんに聞く

小野 真弓(おの まゆみ)さん


小野 真弓(おの まゆみ)

1981年、千葉県生まれ。2002年にテレビCMで人気者となり、以来、テレビや映画などで活躍中。


 12月15日公開のアニメーション映画「雪の女王」の《新訳版》は、アンデルセンの同名童話を原作に、雪の女王に連れ去られた少年カイを幼なじみの少女ゲルダが探す物語。宮崎駿監督が描き続けているヒロイン像の原点とも言われるこの映画を、宮崎作品のヒロインに憧れている方に見てもらうインタビュー連載、第2回はタレントの小野真弓さんに聞いた。(依田謙一)

――映画を見た感想は?

小野 絵が素敵で、とても可愛い作品。ゲルダの「カイを助けたい」というまっすぐな気持ちがシンプルに描かれていて、生活や仕事を複雑に考えがちになっていた自分には、とても新鮮でした。「結局はこういうことなんだよなぁ」って勇気づけられましたね。

――試写では、ゲルダの姿に胸を打たれた人と「人生はもっとややこしいはずだ」と感じた人に分かれたようです。

小野 ややこしいからこそ、何を大事にして、何を選択していくのかという場面では、シンプルなものに立ち返っていくと思うんですよ。それに、彼女のように気持ちを表現することができれば、自然にいろんな力が味方してくれるはずだと思いたいですね。現実の世界では、周囲の視線を気にしてしまうこともしばしばありますし……。

――自分の仕事でも思い当たるところがある?

小野 人に嫌われたくないとか、よく見られたいという気持ちのために、自分が本来持っているものから遠ざかりそうになることはあります。でも、宮崎監督がゲルダを例に「生きていくということは、人に迷惑をかけていくことだ」とおっしゃっていたように、周囲に迷惑をかけることも分かった上で、考えていることを伝えて、甘える時はちゃんと甘えないと、生きていくことにならないんですよね。むしろ大切なのは、ゲルダのように「ありがとう」と常に感謝の気持ちを伝えられるかどうかだと思いました。

――確かに作品中にはたくさん「ありがとう」が登場しますね。

小野 ゲルダが何度も言う「spasibo!」(ありがとう!)はとても可愛くて、つい真似してしまいそうになります(笑)。彼女は、見方によってはわがままな子に見えるかもしれないけど、感謝と愛情で溢れている。私も日ごろから愛情を持って人と接することを忘れないようにしたいと思っているので、見習いたい。もちろん、いろんな人がいるから、うまく気持ちが伝わらないこともありますが、面倒だと感じる人もいつか分かってくれると信じて向き合いたいです。

――印象的だった場面は?

小野 山賊一家の娘が、ゲルダと出会うことによって、心を開くシーン。意地っ張りで乱暴者なんだけど、芯にあるものはピュアなんですよね。寂しさを紛らわそうと自分の周りに縛りつけていたトナカイやキツネたちを開放して、「出て行け!」って言うんですけど、娘が泣き出すと、ひどい目に合わされていたはずの動物たちが戻ってくる。やっぱり、自分が心を開かないと、相手も心を開いてくれないんだという当たり前のことを正面から描いていて、素敵だと思いました。

――ゲルダは宮崎監督が描き続けているヒロイン像の原点だと言われていますが、小野さんが憧れる宮崎作品のヒロインは?

小野 「ハウルの動く城」のソフィーが大好き。ある日突然、90歳になってしまうという運命を背負いながら、開き直って明るく過ごそうとする姿が心に残っています。途中、自分勝手なハウルに、雨の中で泣き出してしまう場面がありますが、実は辛かったんだっていう気持ちが伝わってくる。あと、「魔女の宅急便」のキキも大好き。彼女みたいになりたいとずっと思っていました。ホウキに乗って空を飛べるのはもちろん、猫と話せるなんてすごい! って。ああやって毎日いろんな出会いがあって、ワクワクして過ごせたらいいですよね。

――今の仕事はまさにそういう毎日では?

小野 言われてみれば、そうですね。少しはキキに近づけていたら、嬉しいな。


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「雪の女王」《新訳版》(レフ・アタマーノフ監督)
 今から50年前にロシア(ソ連)で制作された。「三鷹の森ジブリ美術館」の配給で、12月15日から東京・渋谷のシネマ・アンジェリカ、立川のシネマシティで公開される。翻訳は児島宏子さん。公式サイトはこちら (C)2004 Films By Jove Inc. in association with Soyuzmultfilms studio


2007年11月20日  読売新聞)
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