現在位置は
です

本文です
一覧ニュースインタビュー本・DVD・CDコクリコ坂から作品
ジブリをいっぱい

[ジブリ見習い日記](最終回)「コクリコ坂」仏でも上映 川上量生(寄稿連載)


今月出版された鈴木プロデューサーの「ジブリの哲学」。川上さんが見習い期間に学んだ「哲学」が書かれている


 「コクリコ坂から」のフランスでの上映が決まりました。これには鈴木敏夫プロデューサーもびっくりです。なにしろ主人公が日本の学生服をきているのです。国境を越えやすいファンタジーのはずの「ゲド戦記」でもなかった出来事です。

 「コクリコ坂から」の評判は本当にいいのです。でも、かわいそうな(宮崎)吾朗監督は駿さんを泣かせた最後の追加シーンを、自分でつくったと父親に信じてもらえてません。次に映画を作らせてもらえるのか、ひょっとしたら「コクリコ坂から」で最後になるのかもしれず、微妙なかんじです。

 そんな「コクリコ坂から」の公開ですが、まだぜんぜん終わっていません。ジブリ映画はお盆のピークを過ぎてからが長いのです。去年7月公開の「借りぐらしのアリエッティ」なんかは、ある地方の映画館では、今年の6月でもまだ上映していて、ゴールデンウイークには満席になったりしてたらしいです。「コクリコ坂から」もいつになったら終わるのやら。

 とはいえ、そろそろ僕もきちんとけじめをつけなければいけません。ある日、鈴木プロデューサーに切り出しました。「『コクリコ坂から』のあともスタジオジブリにいたいんですが……」

 そして僕のジブリでの修業はまだまだ続くことになったのです。ジブリのみなさんとドワンゴのみんなも、そしてこの連載を読んでいただいたすべてのかたにも心から感謝いたします。

 (スタジオジブリプロデューサー見習い兼株式会社ドワンゴ代表取締役会長 川上量生)

◇かわかみ・のぶお


 1990年京都大学工学部卒。ソフトウエアの専門商社勤務を経て、1997年株式会社ドワンゴを設立、着メロやニコニコ動画などの新規事業を起こす。昨年末にスタジオジブリ鈴木敏夫プロデューサーに弟子入り。2011年は自分の会社には週1回しか出社せず、スタジオジブリで修業する毎日を送っている。

 ※本連載は読売新聞夕刊で毎週金曜日に掲載しているものです。


2011年8月30日  読売新聞)

現在位置は
です