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エヴァネッセンス公演

劇的な歌声に開放感

写真・米田泰久

 2003年の初アルバムを世界で1000万枚以上売り上げて以来、快進撃を続ける。紅一点のボーカル、エイミー・リー=写真=率いる米国の人気バンドが日本公演に臨んだ。

 昨年秋に出した5年ぶりの新作アルバムでは、トレードマークのストリングスの使い方は控えめで、クラシック色は薄まった印象。そういった変化を反映してか、ステージでも、ごう音ギターを軸にしたダイナミックな音を繰り広げた。

 古典的なハードロックに通じる、叙情味豊かで均整の取れた旋律の魅力を、リーの歌唱は見事に引き出す。「メイド・オブ・ストーン」では、肉厚な中低音で重苦しい主旋律を紡ぎ出し、高揚感のあるサビで、高音域へと奔放に舞い上がる。メリハリの利いた劇的な歌声には、胸のすくような開放感を覚えた。長い黒髪でどこか神秘的なオーラをたたえた彼女の存在感は際立っていた。

 演奏の水準は極めて高い。中でも光っていたのは、ウィル・ハントのドラムス。正確なリズムを保ちつつ、手数が多く切れ味抜群、さらに重量感もある。ドラマーがいいと演奏が締まるという好例。バンドの隠れた功労者と言えよう。

 「ブリング・ミー・トゥ・ライフ」といった過去のヒット曲に加え、「マイ・ハート・イズ・ブロークン」「ザ・チェンジ」など新作から10曲も披露した。より簡潔で豪放、親しみやすさを増した新作の路線への自信がうかがえる。そして、1時間15分ほどの充実のステージに触れ、それが成功していると実感できた。(西田浩)

 ――8日、パシフィコ横浜。

2012年2月23日  読売新聞)

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