「コーカサスの白墨の輪」人と人形のエネルギー
江戸糸あやつり人形座は、ブレヒト作「コーカサスの白墨の輪」を、22日から25日まで東京・渋谷区文化総合センター大和田で上演する。20体以上の人形と役者6人が入り乱れるユニークな音楽叙事劇だ。
反乱軍に領主を殺された街。置き去りにされた彼の息子を、台所で働くグルシャ(高畑こと美=写真左)が助ける。苦難の中でその子を育てたグルシャは、反乱鎮圧後、領主夫人に息子を返せと訴えられる。
これをさばく裁判官アツダックを操る結城一糸=同右=が「いつか人形でブレヒトを」と心に決めたのは、30年近く前。ブレヒトの親友で研究家のエルンスト・シューマッハ氏が人形芝居を見て、「ブレヒトにもぜひ見せたかった」と語ったのが心に残った。「この戯曲のごちゃ混ぜのエネルギーを表現するには、人形と人間でなきゃダメだと思っていた」という。
高畑は「最初は人形とどう向きあえばいいか分からなかったけれど、人形遣いの方が人形を持った瞬間、ものすごい生命力が生まれる。とても楽しい」。構成・演出の西沢栄治は「人間が人形に翻弄される姿の対比から、ブレヒトの世界が立ち上がってくれば」と話している。(電)03・6416・8745。
(2012年1月18日 読売新聞)
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