[評]金閣寺(パルコ)
痛み伝わる森田の身体表現
三島由紀夫の代表作の舞台版だ。昨年、神奈川芸術劇場のこけら落としで初演された後、ニューヨークの舞台芸術祭に
台本は伊藤ちひろと演出もした宮本亜門。3人の若者の関係性に焦点を当てて象徴的なエピソードを抽出して短い場面にまとめ、矢継ぎ早に見せた。
ただし、単純なせりふ劇ではない。奇怪なボイス表現の山川冬樹、こまごました動きで場面を作る振付家の小野寺修二、
特筆すべきは森田の果敢な演技だ。人気グループ・V6の一員が頭を丸め、罵倒されてオロオロし、上目使いで見上げる。壮絶な身体表現から痛みが伝わってきた。また、金閣寺を擬人化して山川に演じさせた。溝口が苦悩すると山川が肉体を誇示し、この世のものと思えない声で迫る。主人公を破壊にかき立てる美の正体が実感出来た。
言葉、肉体、情景、光、音響が奔放に絡み合い、感覚を刺激する舞台だ。(祐成秀樹)
――2月12日まで、赤坂ACTシアター。
(2012年2月1日 読売新聞)
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