少女漫画の女王 TBS昼帯独占 一条ゆかり原作 2本ドラマ化90年代ヒット「正しい恋愛のススメ」 「りぼん」連載 初期代表作「デザイナー」少女漫画界の女王・一条ゆかり原作の作品が、TBS系の昼帯ドラマを“独占”している。9月にスタートした「正しい恋愛のススメ」(月〜金曜、後1・00)に続き、今週からは不朽の名作「デザイナー」(月〜金曜、後1・30)が始まった。(津久井美奈) 1968年にデビューした一条は、富豪の令嬢・子息6人組が活躍するコメディー「有閑倶楽部(くらぶ)」や、フランスの富豪の娘と幼なじみの悲恋を描いた「砂の城」など、華麗でゴージャスな作品で知られ、30〜40代の主婦層に絶大な人気を誇る。現在は、声楽家をめざす女性2人の相克を描く「プライド」を女性漫画誌「コーラス」に連載中だ。 74年に少女漫画誌「りぼん」に連載した「デザイナー」は、初期の代表作。ファッション界を舞台に、孤高のモデル・亜美(松本莉緒)と誇り高きトップデザイナー・鳳麗香(国生さゆり)がプライドをかけて闘い、やがて悲劇へと向かう愛憎劇。制作は毎日放送(大阪)で、脚本は「ごくせん」の松田裕子が手がける。 一方の「正しい恋愛のススメ」(TBSなど制作)は、大人向け雑誌に活動の場を移した90年代のヒット作。離婚歴のある美貌(びぼう)の脚本家・玲子(大島さと子)と、その娘・美穂(仲程仁美)の恋人・博明(ウエンツ瑛士)との恋を通して、昨今の女性の恋愛観や人生観をコミカルに描いた作品だ。 「2作の同時ドラマ化は偶然。『正しい恋愛のススメ』は、『プライド』のドラマ化の話をいただいた時、昼ドラマならばこちらが向くと私が薦めました。『デザイナー』は、脚本家の方もぜひにと言われたのでドラマ化になりましたが、なんで今さらと思いました」と一条は笑い、喜ぶ。 その「デザイナー」は、「小学生向けの雑誌に連載しながら、読者におもねることなく、初めて自分の描きたい大人の女性を描いた作品。女である前にデザイナーという麗香を通して、自分の中にもある仕事へのプライドを描きたかった。思い入れも強いです」。 当時はウーマンリブ全盛の時代で、「女がダメだと言われ、女性の立場は弱かった。そんな中、女性も男性と同等の権利があると主張する団体もあったが、そう主張するためには、女性も男性と同等の能力が必要だと訴えたかった」と振り返る。 「漫画はキャラクターが命ですが、国生さんと松本さんはすごい目力で熱演しているし、キャストの方々には雰囲気がある。衣装は鳥居ユキ、ユマコシノら一流デザイナーの衣装も使うなど豪華。30年以上も前の作品であり、ドラマも少し古い感じに作っているところが非日常的で、お昼ドラマにはいいかも」と語る。 毎日放送の柴野昌之プロデューサーは、「『トップでなければ最低も同じ』という亜美の言葉に、強烈なプライドがある。その彼女の前に立ちはだかる誇り高き女王・麗香。プライド、愛、孤独、家族、仕事といったテーマが盛りだくさんで、女性には大いに共感を覚えてもらえると思う」と自信を込めている。 (2005年10月7日 読売新聞)
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