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企業買収ドラマ 異例の反響−NHK土曜「ハゲタカ」

番組HP利用・投稿多数

 企業買収をテーマにしたNHKの土曜ドラマ「ハゲタカ」(総合=土曜後9・00、10日は同後9・15、BSハイビジョン=同後6・00)に、異例とも言える反響が寄せられている。硬派な経済ドラマとあって、視聴率は6〜8%程度だが、番組への意見の投稿は300件以上。番組ホームページの利用も大河ドラマを上回っている。(旗本浩二)

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外資ファンドマネジャーの鷲津(大森南朋)は次々に企業買収を重ねるが、心の内には苦悩を抱えていた

 「これまでの土曜ドラマとは一線を画し、ゆったりした週末の夜にあえて集中して見てもらい、深く心に刻まれる作品にしたかった」。訓覇(くるべ)圭ディレクターはこう語る。登場人物の家庭での素顔や恋愛など、視聴率を獲得する上での定石をあえて排除。「ビジネスの世界のみをドキュメンタリータッチで描くよう努めた」という。

 2月17日にスタート。視聴率は、初回8・7%、第2話7・3%、第3話6・0%と、数字の上では低迷している。しかし、番組ホームページは、初回放送日だけで21万8000件の利用があった。翌18日も20万件と、大河ドラマ「風林火山」の17万件(18日)を大きく上回った。

 ホームページへの投稿は2月17〜21日だけで約300件。同じ枠で放送され、“大型作品”と宣伝された「氷壁」は1か月間の投稿が90件程度で、5日間でその3倍を超えた。内容も「難しい設定ながら分かりやすい」「めったにドラマを見ない主人が見ている」「当たり障りのない内容のNHKドラマは見る気がしなかったが、『ハゲタカ』には引き込まれる」など好意的な意見が多い。

 企画のきっかけは一昨年のライブドア騒動。訓覇ディレクターは、買収される側に興味を持ち、真山仁の原作小説に出合った。「取材すればするほど、買収する側にも正しさがあると思えるようになった。話を聞いたファンドマネジャーたちは、単なるカネのためでなく、自分なりの正義を貫いている人が多かった」

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鷲津の元上司・芝野(柴田恭兵)は、銀行に嫌気が差して退職。企業再生のプロとして鷲津と対決する

 鷲津の心の葛藤(かっとう)を表情で表す大森南朋(なお)の好演も、硬派ドラマを盛り上げる。「自分の色を必要以上に出さない役者で、正体の知れぬ怖さがある」というのが起用理由という。

 ライブドア騒動以降、民放株の大量購入が話題となり、民放ではこのようなドラマの制作が難しくなってきた。訓覇ディレクターは「テレビを普段見ない人にも見てもらい、NHKの存在理由を感じてもらえれば」と期待している。(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区)

<ストーリー> 外資ファンドマネジャーの鷲津(大森南朋)が、様々な企業を買収する過程を描く。銀行員だった鷲津が貸し渋りを行って、町工場の社長が自殺。その娘(栗山千明)から吐きかけられた言葉で、冷酷非情な“ハゲタカ”に変容する。鷲津の元上司(柴田恭兵)が買収先を守ろうと奔走。廃業に追い込まれた旅館の跡取り息子(松田龍平)は鷲津にあこがれてIT企業を興す。全6回。

2007年3月7日  読売新聞)
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