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井上順 ホラーで存在感

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主人公・栞役の南沢奈央(右)と紙魚子役の前田敦子

「栞と紙魚子の怪奇事件簿」 独特のユーモア健在 日テレ

 日本テレビの深夜ドラマ「栞(しおり)と紙魚子(しみこ)の怪奇事件簿」(土曜深夜0・50)が、今月からスタートした。原作は異才の漫画家・諸星大二郎の「栞と紙魚子シリーズ」で、奇々怪々な人々が登場する不思議な世界を描いたホラーコメディーだ。このドラマで、独特の存在感を示す井上順に意気込みなどを聞いた。(川辺隆司)

 主人公は女子高生の栞(南沢奈央)。昼食は、女子トイレの中で弁当を食べるという不思議な少女だ。叔父の家に下宿することになった紙魚子(前田敦子)は、転校先の高校で栞と出会い、2人は数々の不思議な事件に巻き込まれていく。

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ドラマへの意気込みなどを語る井上順

 井上が演じているのは、ホラー作家・段一知(だんいっち)。ダンディーな容姿と物腰を持ちながら、困ったことが起きると硬直してしまうというユニークなキャラクターだ。「正直言ってホラーは好きじゃないんだけど、原作を読んだらけっこう笑っちゃって。おもしろいキャラクターだし」と、井上も満足そうだ。

 ドラマ自体はシュール(前衛的)な展開が多い。5日の第1話では、栞が土の中に埋められていた女性の死体を発見するが、その死体はなぜか左手を突き上げてVサインをしている。

 12日の第2話では、栞と紙魚子が「自殺したい」と話す葉子(矢部裕貴子)の相談を受け、「自殺館」を訪れる。そこで目にするのは、気味の悪い人形の数々だ。第2話に登場した段の妻は、窓の枠からはみ出すほどの巨大な顔の持ち主だった。

 本の中に書かれてある出来事と現実とが融合していく不条理の世界だが、女子高生役の2人のドタバタ劇には、ほのぼのとしたユーモアも漂う。「2人の演技が嫌みなくストレートなので、見終わった後はさわやかな感じですよ」と、井上は語る。

 井上ならではのユーモアも健在だ。「お名前は?」「葉子です」という矢部とのやり取りでは、「縦にしてもようこ(横)」などと応じ、得意のダジャレを連発。紙魚子の叔父として出演している橋本じゅんとともに、コメディーとしてのドラマ作りに大きな役割を果たしている。

 昨年2月に還暦を迎えた「団塊の世代」の一人だが、「朝はいつもパッと目が覚めるんですよ。新しい一日が始まったことがうれしくてしょうがないのよ」という。「60年は一つの節目だけど、まだ出していない色が何色かあるんじゃないかな」とも。

 このドラマについても、「視聴者の皆さんに、『おっ、井上順が出てるな』『がんばってるな』と思ってもらえたらうれしい。そういう存在感を示せたら、と思っています」と話している。

2008年1月24日  読売新聞)
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