「笑点」40年超え絶好調日テレ系 20%超の高視聴率も1966年5月に始まった長寿番組「笑点」(日本テレビ系、日曜後5・30)の人気が、ここのところ絶好調だ。背景を探った。(小林佑基) ビデオリサーチの資料を基に日本テレビがまとめた年間平均視聴率(関東地区)は、99年が15・3%だったが、2004年が17・0%、08年が17・5%と上昇気流に乗る。09年に入っても好調で、2月22日までのレギュラー8回の平均視聴率は18・6%。特に、2月8日には23・7%と、約3年ぶりの高い数字を記録した。視聴者層が重なる大相撲中継の影響も、近年は受けにくくなっているという。この間、日曜午後5時台の関東地区の総世帯視聴率は、99年の47・1%から07年には45・0%へ低下しただけに、その人気ぶりがうかがえる。 日本テレビ制作局の鈴木雅人・チーフプロデューサー(CP)は、人気の要因を〈1〉大喜利の問題で流行やニュースを取り上げている〈2〉放送時間が定着し、類似番組もない〈3〉桂歌丸が司会になり、メンバーとやりあうバラエティー的な要素が加わった〈4〉10代をはじめ若い世代にも受け入れられている――などと推測する。一方で、落語ブームの影響には否定的だ。「ベースは落語かもしれないが、中身は決して落語ではない」と話す。 14日に東京・後楽園ホールで行われた収録を見学すると、約950の客席は満席で、数十人の立ち見も出る盛況ぶりだ。そして、10代と思われる観客も1割前後はいそうだ。東京都練馬区の小学5年、保戸塚秋華さん(11)と小倉美沙さん(11)は「演芸では知っている芸人も出るし、大喜利は話が楽しい。録画して見ることもある」と声をそろえる。また、栃木県小山市、小学6年鈴木ひかるさん(12)は「おばあちゃんと一緒に番組を見るようになった」と話す。 番組スタッフが台本を頭上に掲げるのを合図に拍手する練習をした後に本番に入った。が、収録が進むと観客は大笑いで、自然と拍手がわき起こっていた。人気コーナーの大喜利の面白さを、鈴木CPはこう表現する。 「いろんな住人がいてにぎやかにやっている長屋のようなもの。日本人のユートピアみたいな、ホッとする感じですかね」 不況で在宅率は上がり、今年の視聴率も好調と予想される。だが、鈴木CPは「数字にこだわりすぎると、番組の寿命が短くなる。内輪ネタに走り過ぎず、バランスをとることが肝心」と話す。そして、「出演者の高齢化が進み、歌丸師匠をはじめ病気になるケースも少なくないが、そこを逆手に取ってドキュメンタリーのつもりで作っている。病気なら休みでいい。この状況を楽しむくらいの勢いでやっている」と続けた。 「花王名人劇場」などを手掛けた日本の演芸番組の第一人者で、テレビランド社長を務める沢田隆治氏は、「笑点はもはや、家族全員が見る国民的番組。世間の動きを拾っていく感覚など、スタッフの努力は大変なものだろう。これが、メンバーが入れ替わっても続けていける強さだろう」と評価している。 (2009年2月25日 読売新聞)
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