NYに3年経験生かす
フジテレビ系ドラマ「BOSS」を演出 光野道夫(みつのみちお)
天海祐希主演のフジテレビ系ドラマ「BOSS」(木曜後10・00)が好調だ。大澤絵里子警部(天海)がひと癖もふた癖もあるメンバーを率いて難事件を解決していく警察ドラマで、サスペンス物が多い春季連続ドラマの中でも第6話までの平均視聴率は16・3%と、頭一つ抜けている。
演出は「101回目のプロポーズ」「氷の世界」などヒット作品を生み出してきたベテランディレクター。天海、脚本の林宏司と組むのは、2004年の「離婚弁護士」に次いで2度目となる。
「スタッフも同じ顔ぶれが多いので、勝手が分かっている。言わなくても、狙い通りに動いてくれるから楽」。撮影はスピーディーで、予定より3時間以上早く収録が終了したことも。
台本はあるが、「言い方や語尾は出演者の自由に任せる」のが信条だ。第1話のラスト、ゲスト出演した武田鉄矢演じる犯人が連行される時、悔し紛れに絵里子に向かって、「貧乳!」と言い捨てて去っていくシーン。これは武田のアドリブという。「それに対し胸を張って無言で応える絵里子。二人とも最高だった」
絵里子はニューヨーク帰りという設定だが、自身も04年から3年間、ニューヨークに赴任していた。「脚本や芝居の勉強がしたくて毎日、映画や舞台を見て回った」と振り返る。
今回のドラマではニューヨークでの経験が随所に生かされている。絵里子の部下、山村啓輔(温水洋一)のジャージーの上にジャケットを羽織っているスタイルは、ニューヨークでよく見掛けたものだ。絵里子が好んで食べるカラフルなチョコレート菓子「M&M」は、「どの色を食べるかでその日の運勢を占うニューヨーカーを見たから。絵里子も色を気にしているので注目してみて」と話す。
「ニューヨークで様々なことを学んだが、やっぱり心は日本人。絵里子もきっと向こうでいろんなことがあったけど、今日本で頑張ろうとしている」
ドラマでは猟奇的な殺人事件が次々と起こる。しかし、「事件ではなく、絵里子率いるチームに焦点を合わせている」と強調する。
「前の職場では冷遇されていた面々が、自分の役割に気付き始める。チームをまとめるのが絵里子なんだけれど、長々と説得するわけじゃなく、行動で示すところを描きたい」
結末はどうなるのか。
「たくさんドラマに携わってきたけど本当に納得できる最終回を作ったことがない。今度こそきちんと決着をつけたいと思っている。意外性があり、絵里子が格好良く見えるようなラストにしたいね」
(小間井藍子)
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