アニメ「けいおん!」関連商品人気登場楽器 売れ行き増TBS系で4〜6月の深夜に放送されたアニメ「けいおん!」。番組に登場する楽器の売れ行きが増すなど、その人気が各方面に影響を広げている。(小林佑基) 「けいおん!」は、「まんがタイムきらら」(芳文社)で連載中の4コママンガが原作。私立桜が丘高校の廃部寸前の軽音楽部に入部した4人の女子高校生の、音楽への取り組みや日常生活を描いた。視聴率は平均で1・9%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)と、同時間帯の過去のアニメと比べ、決して好調なわけではなかった。 だが、TBSのホームページ内にある番組別サイトへのアクセスは、番外編が放送された6月25日の週に234万件を記録。人気ドラマ「MR.BRAIN」などをしのぎ同局番組サイトで1位となった。このほか、「Gガイド・テレビ王国」が測定する番組録画率では、どの回もほとんど、全番組中20位以内につけた。 ポスターなど関連商品も200種に上る見通しで、TBS史上最多。これまで最も多かった「ROOKIES」(テレビ・映画)の103種をはるかに上回る。「桜高軽音部」が歌った番組のオープニングとエンディングのテーマ曲も、オリコン・ランキングに5月4日に初登場以来、3週連続でトップ10入り。同一歌手の同時発売シングルが3週連続でランクインするのは、1999年の宇多田ヒカル以来という。 人気は楽器の売れ行きにも影響した。登場人物が使うフェンダージャパンの左利き用ベース「JB62/LH 3TS」の発売元・神田商会によると、4月中旬からの2週間に約4か月分の在庫が完売。その後も約2年分の注文が殺到している。 また、作中の楽器店のモデルとなったJEUGIAの三条本店(京都市)は、「従来の客層と違う多くの方が、商品を指定して買いにきた」として、特設コーナーを設けた。大手楽器店の山野楽器も「4月後半から、3万円前後のギターが急に売れ始めた。購入者は中高生が多い」と話す。このほか、登場人物の使用モデルとみられる高級ヘッドホンなどの販売にも追い風が吹いているようだ。 人気の要因を、アニメ評論家の氷川竜介さんは、〈1〉評価の高い「京都アニメーション」が制作〈2〉主人公や作中の世界が等身大――などと分析する。「4人は懸命に努力するわけでもなく、男子も出てこない。彼女たちの日常を観察する設定が今の社会にあっていたのでは」とも話す。一方で「登場する商品がこれほど売れるのは不思議で新しい動き。いかにもという感じのキャラクター商品にファンが飽きたのでは」と推測する。 TBSテレビコンテンツ事業局によると、アニメは海外での違法動画の横行やDVD市場の縮小などで厳しい状況。「けいおん!」も放送だけでは利益が出ず、29日から発売されるブルーレイディスクとDVDの売り上げに期待が集まる。視聴率が低迷し元気のないTBSにとって、数少ない明るい話題の一つだ。 (2009年7月21日 読売新聞)
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