【回顧2011 番組】大震災で各局が緊急特番
「なでしこジャパン」旋風
3月の東日本大震災に際し、テレビは被災状況などを克明に伝えた。一方で、サッカー日本代表の活躍、家族をテーマとしたドラマなどが人気を集めた。ビデオリサーチ社の視聴率データを基に、1年を振り返る。(笹島拓哉)
■報道
3月11日の震災発生直後から、NHKは1週間にわたり、ニュースを中心に24時間放送した。3月末まで震災関連番組は約430時間に上り、余震が続いた3、4月には、視聴率25%を超えるニュースも見られた。民放各局も地震発生直後から緊急特番を組んだ。在京キー局は74〜33時間、CMなしで震災関連情報を伝え続けた。
また、台風15号が本州に上陸した9月21日、NHKの「首都圏ネットワーク」「ニュース7」が25・9%を記録。夕方の帰宅時間に首都圏の鉄道が相次いで運休したことで、高い関心を集めた。
■スポーツ
明るい話題を提供したのが、サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」だった。7月18日にフジテレビ系で放送されたW杯決勝「日本×アメリカ」は早朝にもかかわらず注目を集め、午前5時〜6時半の平均が21・8%の高視聴率となった。また、同時に中継したNHKBS1でも、同5時〜同7時15分が10・7%で、2008年に衛星放送の視聴率調査が始まって以来、初めて10%を超えた。
一方、10年のW杯南アフリカ大会でベスト16入りした男子も、1月のアジア杯で優勝。テレビ朝日系が中継した準決勝「日本×韓国」はPK戦となる接戦で、平均35・1%と今年の年間視聴率トップとなっている。
■ドラマ
ドラマは家族や命をテーマとした作品が人気を集めた。中でも、謎めいた家政婦が崩壊の危機に直面した家族を立て直す日本テレビ系「家政婦のミタ」の好調ぶりが目を引く。三田(松嶋菜々子)が自らの過去を明かした11月30日の第8話は、ドラマでは最高の29・6%を記録した。
亡くなった親友の双子の子供を預かった独身男の奮闘を描いたフジテレビ系「マルモのおきて」は、子役の芦田愛菜、鈴木福が振り付けで歌う主題歌が人気に。尻上がりに視聴率を上げ、7月3日の最終回は視聴率が23・9%に達した。
NHKの連続テレビ小説「おひさま」も家族の絆などを描いた前向きな作風で、平均18・8%と支持された。一方、NHK大河ドラマ50作目の「江」は全46回の平均視聴率が17・7%だった。
09年放送されたドラマの続編となる、TBS系「JIN―仁―」も支持された。幕末にタイムスリップした現代の医師の活躍を通し、命の大切さを考えさせる作品で、全11話の平均視聴率は21・3%だった。
また、「3年B組金八先生」「渡る世間は鬼ばかり」「水戸黄門」というTBS系の人気長寿番組が相次いで幕を下ろすことになった。
■バラエティー
タレントの島田紳助が8月、暴力団との親密交際を理由に芸能活動を引退したことに伴い、島田が司会を務めたフジテレビ系「クイズ!ヘキサゴン2」とTBS系「紳助社長のプロデュース大作戦!」が打ち切られた。日本テレビ系「行列のできる法律相談所」、テレビ東京系「開運!なんでも鑑定団」は司会者を代えて放送を継続。人気番組とあって、司会者交代後も高い視聴率を維持している。
日本テレビ系「笑点」など長寿番組は安定していたが、全体的に低調な年となった。
■年間視聴率ベスト15
(1月1日〜12月12日)【関東地区平均】ビデオリサーチ社のデータを基に作成
15分以下の番組は除く。ただし、NHK連続テレビ小説は含む。同一及び関連番組は最高視聴率のみ
〈1〉サッカーAFCアジアカップ準決勝 日本×韓国(朝日・1月25日)35.1%
〈2〉サッカーAFCアジアカップ決勝 日本×オーストラリア(朝日・1月29日)33.1%
〈3〉ニュース7(NHK・3月19日)29.8%
〈4〉家政婦のミタ(日本・11月30日)29.6%
〈5〉第87回東京箱根間往復大学駅伝「復路」(日本・1月3日)29.5%
〈6〉世界フィギュアスケート選手権・女子フリー(フジ・4月30日)29.3%
〈7〉サッカー女子・五輪最終予選 日本×韓国(後半)(NHK・9月3日)29.0%
〈8〉ニュース(NHK・4月7日)28.2%
〈9〉世界フィギュアスケート選手権・女子SP(フジ・4月29日)27.8%
〈10〉24時間テレビ34「愛は地球を救う」・パート10(日本・8月21日)26.6%
〈11〉ニュース(NHK・3月13日)26.1%
〈11〉JIN―仁―(終)(TBS・6月26日)26.1%
〈13〉サッカーAFCアジアカップ準々決勝 日本×カタール(朝日・1月21日)25.9%
〈13〉首都圏ネットワーク(NHK・9月21日)25.9%
〈15〉サッカー女子・五輪最終予選 日本×北朝鮮(後半)(NHK・9月8日)25.2%
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