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yumi yoriな話

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第17回 鳩山幸さん

 シンガー・ソングライターの松任谷由実さんの対談企画「yumiyoriな話」。今年最後を飾るゲストは、鳩山由紀夫首相夫人の鳩山幸さんです。公邸での暮らしも明かされ、和やかで笑いの絶えない対談となりました。(構成・田中誠)

公邸まるで体育館

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(東京・千代田区の読売新聞東京本社で)

 松任谷(以下M) 以前、都内のホテルでお会いしました。華があるというか、元気で明るい方だなという印象でした。どなたかの奥様というのではなく、独立したキャラクターをお持ちで、ファーストレディーになられたのも、運命なのかなと思いました。

 鳩山(以下H) ありがとうございます。私がなった結果はいかがですか。

  楽しんで公務をこなされている。今までにないタイプだなと思います。

  良いのか悪いのかはわかりませんけど。主人がいつも、「君は君の人生を楽しみなさい」と言ってくれるので、私もそのままやらせてもらっているんです。

  リベラルでいらっしゃるんですね。

  そうなんです。公邸の台所のカウンターが(自宅に比べて)低いので、お皿洗いは、いつも鳩山がやってくれるんです。「腰が痛くならない?」と聞くと、「慣れてきた」と申しておりましたけど。食事を作ってもらって、洗い物までは申し訳ないという気持ちがあるようです。

  公邸に移られて2か月がたちましたね。

  だいぶ慣れましたが、広過ぎて、主人が帰って来ても分からなくて、携帯電話で「どこにいるの?」って。一言で言えば体育館。そんな世界です。

  鳩山首相が悩まれているような時、プライベートではどのようにコミュニケーションされるのですか。

  ピエロに徹してますね。家では楽しく過ごしてもらいたいなと思うので、楽しい食卓と楽しい会話。多分、そこでスイッチしているんじゃないかなと思うんですけれど。


 はとやま・みゆき 1943年、上海生まれ。宝塚時代は、「若みゆき」として舞台に立った。75年、鳩山由紀夫氏と結婚。政治家の妻として同氏を支える一方、ライフ・コンポーザーとしても活動。料理や子育てに関する著書がある。

  週に何回ぐらいご自分で料理されてるんですか。

  ほとんど毎日です。以前は「これから帰るよ」と言ってから30分ぐらい時間があったのに、公邸に越してからは2、3分で帰って来るから、あたふたしてる、みたいな。

  それは困りますねえ。

  そうなの。最近は賢くなって、下ごしらえをして「よーい、ドン」で、すぐ出せるようにしています。

  幸さんは上海でお生まれになり神戸に移られて。まるで小説のようですね。

  父が貿易をやっていたので、インターナショナルな環境でした。ちょっと型にはまらないかもしれない。ユーミンさんも「青春時代は不良だった」とおっしゃってますけれども、私も悪目立ちする生徒でした。カトリックの厳しい学校だったもので。

  ずっと女子校ですね。自分もそうなのでノリは理解できます。女子ばかりの環境だと、一部過激な……。

  どっちかというとそっち。でも、過激派って言っても、大した事ないんですよね。階段を2段ずつ上がったとか、お辞儀が浅かったとか。髪の毛はおかっぱか三つ編みという決まりなのに、ある日、カーッと切っちゃって。シスターも校長様も何もおっしゃらなかったから、次の日、クラスの半分ぐらいが切ってきたということも。

  すごい。パイオニアですね。宝塚では娘役をされていたんですね。男役のような印象もありますが。

  そうですね。一度、菊田一夫先生の大スペクタクルで男役をやらせてもらったことがあったんですが、菊田先生に「そこの男役、何だ、女々しいぞ」と言われて。クサく演じるのが苦手で、舞台から「男役は嫌なんです」って叫んだら、稽古がストップ。先輩から怒られたことがありました。

  宝塚での経験が、その後、役立っていらっしゃるそうですね。

  社会的に地位のある方にお目にかかるチャンスが多かったので、どんな方にお会いしても普通にお話をすることができます。「ごめんあそばせ」の世界から、「このやろう」の世界まで、何にでも変身できる感じもします。いろいろな選挙区に伺いますが、場所によって違う盆踊りも、パッと見てすぐにできます。

  今のお立場を利用して、やってみたいことはありますか。

  教育ですね。今、寂しい子が多いと思うんです。そういう子が、街でたむろしている所に行きたい。私、そういう人と仲良しになれるんです。「あなたたちの時代なんだから、あなたたちが考えないとダメなのよ」と言って。

これからの世界は


 松任谷由実さん

  ファーストレディーでなくなる日も必ずやって来ますが、その後の人生をどうイメージしていますか。

  いろんな事ができると思っていますが、一つは映画作り。みんなが「あ、そうか、お金じゃなかったんだ、自分なんだ」と気付いてくれるような、冒険映画を作りたいという夢があります。

  絵画や映画、小説などで影響を受けたものはありますか。

  ミュージカルが好きで、アンドリュー・ロイド・ウェバーの曲がものすごく好き。「オペラ座の怪人」は何回見たことか。劇団四季のオーディションに電話したことがあるぐらい。

  それ、おいくつの時ですか。

  50歳は超えてたかも。「クリスティーヌ役だとお給料どのぐらいですか」って聞いたら、「それは受かってからです」と言われちゃった。(笑)

  これからの世界はどうなっていくと思いますか。

  サミットやAPEC(アジア太平洋経済協力会議)に出させていただくと、(各国の要人には)「俺が、俺が」って方はいないんです。「そういう考え方もあるのか」と歩み寄る。戦争をしても何も得られないということを、トップの方々は分かってらっしゃるんじゃないでしょうか。世界が一つになる方向に向かっている、という実感がありますし、そうなってもらいたいなと思う。

  日本はどうなっていくでしょう。

  「和をもって貴しとなす」の精神は、これからの世界で大事だと思うんです。日本はそれを発信する拠点になる。私たちが今ここに生かされているってことは、私たちにそういう役目があるってことですね。

 冬の定番「SURF&SNOW in Naeba」が今冬も開催されます。新潟県の苗場プリンスホテルで2010年2月4、5、7、8、10、13、15、18日の全8公演。30回を記念し、17日はスペシャルライブを開催。詳しくは、ホームページhttp://www.capital-village.co.jp/)。

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プロフィル
松任谷由実  (まつとうや・ゆみ)
シンガー・ソングライター。1972年デビュー。
「卒業写真」など、長年愛され続ける曲を世に送り出す。90年のアルバム「天国のドア」は、日本人初の200万枚超えの売り上げを記録した。
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2009年12月11日  読売新聞)
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