夏の連ドラ どれがお勧め? 記者座談会(下)
担当記者による星取表で、ついにパーフェクト作品が登場しました。それはずばり「結婚できない男」(フジテレビ系)。このドラマを巡っては議論百出。やはり面白い作品ほど反応も熱くなるようです。
◇夏の連ドラ19本の紹介はこちら
◇「夏の連ドラ、どれがお薦め?記者座談会(上)」はこちらから
阿部の好演 パーフェクト!「結婚できない男」
旗 やっぱり第1話のラストシーンに感動したよな。普段、下着に覆われている部分をズバッと露出した訳だ、阿部寛が。あそこで度肝を抜かれたよ。
清 サラブレッドみたいに引き締まったお尻で格好良かったなー。あっち系のファンがさらに拡大しそうですよね。
坂 キャラクター造形も素晴らしかった。「そりゃ、結婚できんやろ」と視聴者を納得させる、異常な潔癖性でうんちく野郎の建築家を阿部ちゃんが好演してます。文句なしに三つ星です。
市 キャラクターの面白さと言えば、テレビ朝日系「下北サンデーズ」は? 爆笑させられたなー、特にお気に入りは「パンクスラーメン屋さん」かな。あんな店本当にあったら絶対行きたい。
清 演出の堤幸彦はさすが。登場する一人一人のキャラが立っているし、看板とかラーメン屋のメニューとかに小ネタを詰め込むところが「トリック」ばり。
旗 主人公のはずの上戸彩をすべての共演者が食ってしまっているところもいいよな。企画内容に新味があって好感が持てた。このドラマの対極にあるのがフジテレビ系「サプリ」かな。旬のタレントを集めることでエネルギーが消耗してしまったのかな。
市 タレントの所属事務所に顔を立てすぎ。視聴者を喜ばせるよりも、スポンサーや事務所の顔をうかがいすぎなのでは?
川 さっきから黙って聞いてりゃー、つけあがって(怒)。「サプリ」、テンポも音楽もいいし、伊東美咲の演技も説得力があったぞ。断言しよう、あのドラマは面白かった。
清 そう言うけど、やっぱり薄っぺらい作品ですよ。何かバブル時代がよみがえったようで、「サプリ」というタイトルが「バブリー」に見えてきます。
市 力作の割に意外と点が伸びなかったのがTBS系「タイヨウのうた」。美しい沢尻エリカに見とれて、ドラマの筋を追えなかった。
川 沢尻と山田孝之は、共に演技がしっかりしていて落ち着いて見られた。だけどドラマの運び方が淡々としすぎている感じも。
井 挿入歌と密接に絡んだドラマは久しく見なかったので新鮮デス。
坂 映画とどう差別化していくのか、この先の展開に期待したい。TBS系「花嫁は厄年ッ!」は皆さん、どうでした? 私は岩下志麻に注目しました。彼女の登場シーンだけ急に横溝正史の「犬神家の一族」みたいなムードになるのが笑えた。
井 都会が舞台のドラマは正直見飽きているだけに、農村が舞台というのは愉快。篠原涼子もコメディーではいい味出すしね。
ひねり利いた学園ドラマ「マイ☆ボス マイ☆ヒーロー」
旗 意外と拾い物だったのが日本テレビ系「マイ☆ボス マイ☆ヒーロー」だったかな。正体を隠したまま物語を展開させる作品はありがちだが、お決まりの予定調和的シーンの数々が笑えた。
坂 長瀬智也の演技が痛快で面白かった。ただの学園物でなく、ひねりが利いているし……。制服の裏地にドラゴンが縫い込まれている部分では、おなかを抱えて笑いました。
井 ヤクザと学園というと「ごくせん」。長瀬は、「タイガー&ドラゴン」のイメージが残っている。いろんなドラマの良い所を集めた印象かな。そういえば、テレビ朝日系「レガッタ」は? 作品の完成が遅れたみたいで、誰も見ていないけども。
川 ごめん、ごめん。今、ビデオが到着したよ――(鑑賞終了)。うーん、速水もこみち格好いいね。ありがちなストーリーだけど、水辺が涼しそうだから夏向きな作品ですね、これは。
――というわけで2回にわたる座談会も終了です。読者の皆さま、いつもと同様の厳しい反論をお待ちしております。
(2006年7月20日 読売新聞)