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春の連ドラ どれがお薦め? 記者座談会(上)

 今回は、春の連続ドラマについて、記者たちが語り合う座談会です。予想される読者の皆様の反論におびえつつ、元気にスタートいたします。

髪をバッサリ上野樹里

 

いいぞ「もこロボ」

 ――まずは「絶対彼氏」から。

  あんなロボットが家に来たら、異性としては最初に何をするだろう? くっだらない設定だが、つい見てしまう。「いいぞ、もこみち!」と、叫んでしまった。

  速水もこみちと相武紗季のペアは、かつてのドラマで大コケしただけにハラハラしたけど、もこみちのロボット役は当たりだよね。

  2人とも甘過ぎますよ。「ありきたりでないドラマを」という意欲は買うけど、「なぜこの展開?」というのがわかるようでわからない。消化不良です。

 ――対照的にシリアスな設定なのが「ラスト・フレンズ」です。

  設定が痛いね。長沢まさみが錦戸亮に暴力を振るわれるシーンでは、「もこみち早く来い!!」と叫んでしまった。

  でも映像が美しい。DV(ドメスティック・バイオレンス)などの重いテーマも刺激的です。

  長沢は何を演じても長沢だが、上野樹里はそうではないね。髪をバッサリ切っての変身ぶりには舌を巻いた。あのヒリヒリした感じ、見つめられるだけでドキドキしたな。

 

石原さとみ悪女役

 ――イメージを変えたと言えば、「パズル」の石原さとみもいます。

  裏表のある悪女を演じるという新境地を開拓していますね。そこは面白いけど、サスペンス風にしたいのか、コメディーにしたいのか、焦点のはっきりしないモヤモヤした作品になっている。

  随所にギャグがちりばめられているけど、正直、寒いと思いました。

  お! 今回デビューの小さんじゃない。さっそく厳しい意見だね。

 

貫地谷しほり劇場

 ――「キミ犯人じゃないよね?」の要潤もイメチェンと言えば、イメチェンですかね。

  単なるイケメン俳優としての殻を破ろうとがんばっているのではないか? 目指すは阿部寛か。

  いや、あの顔は若き日の田中邦衛ですよ。

  “貫地谷しほり劇場”として面白い。瞬発力のある演技に加え、メード服や工事作業着、舞妓(まいこ)姿などのコスプレ七変化も目をひきます。

夏川結衣はまった役柄

 ――「無理な恋愛」では、夏川結衣の演技の評価が高かったようです。

  売れない女優が一生懸命生きている、という役柄が妙にはまっていましたよね。表情にドキリとさせられたし、好感が持てました。

  夏川のテンポ感やリアクションは大変魅力的。ただ、堺正章演じるセレブな還暦独身男に、団塊世代は感情移入できるのでしょうか?

  無理な恋愛というより、無理な展開。一人暮らしの女が、見ず知らずのオッサンを家に連れ込むとは思えない。

  どことなく、疲れている人ばかりが出てくるという印象。でも、マチャアキの歌うエンディングは、いいなと思いました。

 

世代論うまく演出

 ――「Around40」もおおむね好評でした。

  天海祐希も大塚寧々もうまい。

  “Around30”の私が見て面白く感じた。世代論や時の流れをうまくとらえていると思う。

  テーマはいいのだが、人物やセリフが類型的に過ぎないか? ドラマとしての奥行きは、今後の展開次第かもしれないが……。

  考えようによっては、「もこロボ」は彼女たちに贈られるべきだな。

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2008年4月24日  読売新聞)
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