蒼井優さん(おせん)
いつも「最後」の気持ちで・・・・・
透き通るような声で一つひとつ言葉を選び、とつとつと語る。容姿も話し方も、触れると消えてしまう雪の結晶のよう。だが、消え入りそうな言葉の中に、時として強いプロ意識がむき出しになり、どきりとさせられる。
「毎回、これが最後の作品だと思っているので」。今後、演じてみたい役は何かと尋ねたとき、この言葉が返ってきて、面食らった。「演じるというのは、体力だけではないパワーのいる仕事。先々のことを考えると、根性なしだから、力を温存し始めてしまう。考えない方が、いい仕事ができる」
今回のドラマは、料亭の女将(おかみ)役。実生活でも料理は得意だ。よく作るのは、ひじきの煮物やモツ煮などの煮込み料理だという。「煮込んでいる間、台本が読めるから」。自宅の台所に立っていても、女優であることを忘れない。
今や演技派女優として引っ張りだこなのも、このプロ意識があるからだろう。インタビューが終わると、「ありがとうございました」ととびきりの笑顔を見せられ、思わずとろけそうになった。
文・清岡央
写真・中村光一
Q 気分転換の方法は何ですか?(茨城県・福島真理子さん)
A 散歩です。あとは夜更かしをしたり。仕事が忙しいときは「寝なきゃ」と思ってしまうのですが、逆に「もう寝ない」って決めると、意外に気分転換になります。
Q 毎日欠かさずしていることはありますか?(大阪府・峯松啓太さん)
A 台本を読むことです。
Q 小さいころの夢は何でしたか?
A ケーキ屋さんのレジ係になりたかったです。
Q 好きな本はありますか?
A 「ピカソとジャクリーヌ」。絶版になっているようですが、ピカソの生活をずっと撮り続けたカメラマンによる写真と文章がすてきです。
おせん(日本テレビ系 火曜後10.00)
「おせん」こと半田仙(蒼井優)は老舗料亭「一升庵」の看板女将。新人板前の江崎ヨシ夫(内博貴)は、かたくなに和の心を守る店と、朝から酒を飲む天然ボケのおせんとのギャップにとまどう。
| プロフィール |
あおい・ゆう
1985年8月17日生まれ。福岡県出身。99年、ミュージカル「アニー」でデビュー。ドラマ「Dr.コトー診療所」や映画「フラガール」で注目された。最近では映画「人のセックスを笑うな」「明日への遺言」にも出演。 |
(2008年5月2日 読売新聞)