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    巻き込まれただけ…ボート会場見送りに地元落胆

    • 仮設住宅団地の集会所に集まり、テレビ中継を見つめる自治会役員ら(29日、宮城県登米市で)
      仮設住宅団地の集会所に集まり、テレビ中継を見つめる自治会役員ら(29日、宮城県登米市で)
    • 五輪会場の見直し結果についての受け止めを話す村井知事(29日、宮城県庁で)
      五輪会場の見直し結果についての受け止めを話す村井知事(29日、宮城県庁で)

     2020年東京五輪・パラリンピックのボート、カヌー・スプリント競技の会場見直し問題は29日、代替候補に挙がった宮城県長沼ボート場(登米市)は見送られる結果となった。

     地元での五輪開催を期待していた住民らは残念がったが、「復興五輪」や登米市に注目が集まったことを前向きに捉える声も目立った。

     ◆住民肩落とす

     県が選手村としての活用を想定していた登米市南方地区の仮設住宅団地ではこの日、自治会役員ら約10人が集会所に集まり、東京都や国際オリンピック委員会(IOC)などの4者トップ級会談を中継するテレビに見入った。

     協議結果が明らかになると、自治会長の宮川安正さん(76)は「張りつめた糸がプツッと切れた。言葉にならない」と肩を落とし、「世界中から支援をいただいたので、復興する姿を見せて、恩返ししたかった」と涙ぐんだ。南三陸町志津川地区から身を寄せている女性(73)は「期待していたので、すごく残念。せっかく整備した仮設住宅なのだから、事前合宿でも有効活用してもらえれば」と話した。

     ◆長沼に脚光

     村井知事は、結果について「残念」とする一方で、「二つの感謝」を口にした。

     一つは、東京都の小池百合子知事が「復興五輪」を再三強調したことで、「『復興五輪』という原点に一度立ち戻っていただいた」と述べた。もう一つは、県には長沼案を支持する意見が県外からも多数寄せられ、村井知事は「皆さまに応援していただけたことに感謝したい」とした。

     登米市の布施孝尚市長も「協議内容がよく分からず釈然としない面もある」としつつ、「登米市の知名度が上がった点は良かった。これを生かして市の魅力を発信していきたい」と述べた。

     ◆キャンプ誘致は?

     小池知事は4者協議の中で、長沼を事前キャンプ地として推し、IOCも同様の意向を持っているという。

     同市は、長沼ボート場が会場候補になる前からボート競技出場チームのキャンプを誘致してきた。布施市長は「今回の件で関係者にも長沼ボート場のことを広く理解してもらえた。それを生かし、積極的に誘致活動を進めたい」と話した。

     ただ、同ボート場は国際大会の開催も可能な国内でも数少ない「A級コース」の一つで、県ボート協会の五野井敏夫会長は「IOCなどが呼びかけなくても、長沼で事前キャンプは行われるだろう」と指摘。その上で、「結局、東京都の思いつきに巻き込まれただけ」と冷静に分析した。

    2016年11月30日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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