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    ヨウ素剤配布、遅延も…被曝防護効能の未承認で

     原子力発電所で事故が起きた際に甲状腺被曝(ひばく)を防ぐ安定ヨウ素剤について、原子力規制委員会が目指す周辺住民への事前配布が大幅に遅れる可能性が高まった。

     被曝防護薬として薬事法の追加承認を得ることになったからだ。原発周辺の自治体が来年3月までに策定する地域防災計画には事前配布を具体的に盛り込めず、再稼働にも影響する恐れがある。

     規制委などによると、薬事法ではヨウ素剤に含まれるヨウ化カリウムが、甲状腺ホルモン過剰分泌の抑制や気管支粘膜の分泌促進などに効能のある医薬品として承認されており、甲状腺疾患や慢性気管支炎などの治療に広く使われている。だが被曝防護薬としての承認は受けていない。

     防護効果については、旧ソ連チェルノブイリ原発事故での服用例などから国際的に認められている。ただ日本では、東京電力福島第一原発事故まで使用例が少なく、製薬会社からの申請もなかったため、薬事法上の位置づけが曖昧なまま自治体が備蓄を進めるいびつな状態が続いていた。

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    2012年12月31日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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