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    「ベント」作業前に…福島原発の敷地外で高線量

     2011年3月の東京電力福島第一原発事故で、1号機の原子炉格納容器の圧力を下げるために排気する「ベント」の前に、原発敷地外の複数の地点で、通常時を大幅に上回る放射線量を観測していたことが、福島県のデータ解析でわかった。

     解析は昨年9月までかかったため、政府や国会の事故調査委員会の最終報告書には反映されなかった。

     県が原発周辺に設置していた放射線測定器25基のうち、5基は津波で流され、20基は地震による電源喪失でデータ送信ができなかった。県は20基に蓄積されていたデータを回収して分析、昨年9月に公表していた。

     1号機のベント作業は3月12日午前10時17分から始まった。県のデータ解析によると、同日午前10時に同原発から西北西に4・1キロ・メートル離れた双葉町山田で、通常時の約700倍となる毎時約32・47マイクロ・シーベルトを観測。これは2時間浴び続けると胸部X線検査1回分に相当する量となる。北西5・6キロ・メートルの同町上羽鳥でも、午前10時に通常時の約130倍となる同約7・24マイクロ・シーベルトを観測していた。

     政府は12日早朝、避難指示を3キロ・メートル圏から10キロ・メートル圏に拡大したが、午前10時頃には住民の多くが避難を完了していなかった。

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    2013年02月22日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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