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    被曝と「無関係」…福島の甲状腺がん患者数

     【ジュネーブ=石黒穣】東京電力福島第一原子力発電所事故で放出された放射性物質による住民らの被曝(ひばく)について、「原子放射線の影響に関する国連科学委員会」(UNSCEAR)による評価の報告書案が27日判明した。

     福島県民の甲状腺の最大被曝線量は、旧ソ連・チェルノブイリ原発事故(1986年)の60分の1以下で、現在の調査で見つかっている甲状腺がんの患者数は「被曝と無関係に発生する割合」だとしている。27日からウィーンで始まった同委員会の総会で議論し、9月の国連総会に提出される見通しだ。

     各国の放射線医学の専門家ら約90人が参加して評価した。放射性物質の大気への放出量は、ヨウ素131がチェルノブイリ事故の3分の1未満、セシウム137が同4分の1未満と推計された。米スリーマイル島の原発事故(79年)と比べると「かなり深刻な事故」と指摘した。

     事故後1年間に1歳児(当時)が甲状腺に受けた被曝線量は、福島県内の避難区域外では1人あたり33~66ミリ・シーベルト、区域内では20~82ミリ・シーベルト。大人は区域外で8~24ミリ・シーベルトとなった。いずれも、甲状腺がん発生のリスクが上がるとされる100ミリ・シーベルトより少なく、チェルノブイリ事故の一般的な避難者の最大値5000ミリ・シーベルトを大きく下回った。報告書案は、避難によって「最大500ミリ・シーベルトの被曝を避けることができた」とし、「被曝線量が低く、福島はチェルノブイリではない」と説明している。

    2013年05月28日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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