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    燃料、ほぼ溶け落ちたか…「ミュー粒子」で観測

     東京電力は19日、福島第一原子力発電所1号機で宇宙線「ミュー粒子」を使って内部調査をした結果、原子炉圧力容器の内部に「1メートルを超える大きな核燃料の塊は確認できなかった」と発表した。

     東京電力が事前に解析していたとおり、圧力容器にあった燃料は、ほぼ格納容器の底に溶け落ちたとみられる。高い放射線に阻まれ、作業員が近づけない圧力容器内部を観測できたのは初めて。

     調査をしたのは国際廃炉研究開発機構と高エネルギー加速器研究機構で、2月から3月にかけて調査した結果をまとめた。東電は「燃料がある場所とない場所がはっきりすることで、今後の作業を進めやすくなる」とし、4月以降、格納容器下部に遠隔操作で撮影できるロボットを投入し、燃料のある場所の特定を進める。2号機でもミュー粒子を使った別の手法による実験を来年度に始める。

     ミュー粒子は多くの物質を透過する一方、ウランなどの高密度の物質に当たると吸収されたり曲がったりする性質を持ち、高エネ研などは1号機の原子炉を透視し、溶融燃料が圧力容器に残っているかどうかを確認していた。調査では、厚さ約1メートルの圧力容器の壁などは画像を撮影できたが、圧力容器内に溶け落ちた燃料は確認できなかった。

    2015年03月20日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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