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    溶融燃料を初の本格調査へ…サソリ型ロボットで

    • 福島第一原発2号機への投入に向け、開発が進められているロボット(横浜市で)
      福島第一原発2号機への投入に向け、開発が進められているロボット(横浜市で)

     東京電力などは今夏にも、福島第一原子力発電所2号機の格納容器の中心部に、新たに開発する小型ロボットを送り込み、溶融した燃料の状態を調べる。

     溶融燃料の本格調査は、2011年の事故以来、初めて。21年末までに始める予定の溶融燃料取り出しに向け、第一歩になる。調査結果を踏まえ、東電などは、取り出し作業を行うロボットの詳細な設計や開発を進める方針だ。

     4月に1号機に投入されたロボット2台は、圧力容器の周辺の状況を調べ、がれきなどが散乱している様子を撮影した。これに対し、2号機の調査では、圧力容器の下部に通じる作業用レールを使って、格納容器の中心部までロボットを送り込む。炉心溶融した1~3号機の中で、2号機は圧力容器下部へのルートの損傷が少ないことなどから、2号機での燃料の調査を先行することにした。

     コンピューターによる模擬計算では、2号機は溶融した燃料の一部が格納容器の底に落ちているとみられる。圧力容器の真下から周囲を撮影できれば、燃料がどのように溶け落ち、格納容器の底にたまっているかを確認できる。溶融燃料の位置や形状をもとに、取り出しに必要なロボットの機能や能力などを検討していく。

     今回の調査に使うロボットは、国内の電力会社や関連メーカーで作る「国際廃炉研究開発機構」(IRID)が開発を進めている。長さ54センチ、幅9センチ、高さ9センチの細長い形で、走行用ベルトで移動する。ケーブルを通じ遠隔操作し、配管を通り抜けて格納容器に入ると、後部がせり上がってサソリのような形に変わる。前後にあるカメラと発光ダイオード(LED)のライトで内部を撮影するほか、放射線量や温度も測る。

     開発の中心を担う東芝は、横浜市内の事業所に、2号機の格納容器内を模した施設を作って実験を進めている。格納容器の中心部は毎時100シーベルト程度の放射線量とみられるが、東芝の開発担当者は「ロボットは1000シーベルトまでの被曝ひばくに耐えられるため、10時間ほどの作業が可能だ」と話している。

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    2015年05月04日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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