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    第一原発、7回目の汚染雨水流出…対策後なお

     放射性物質入りの雨水はまた海に流れた。

     東京電力は11日、福島第一原発の排水路から汚染雨水が外洋流出したと発表した。防止対策を実施した4月以降、7回目。最近は強めの雨が降るたびに流出しており、東電の対応や見通しの甘さを指摘する声が上がった。

     流出が相次いでいるのは「K排水路」。東電によると、11日の流出は午前3時過ぎから午前7時過ぎにかけて計3回、断続的に続いた。原因は今回も「ポンプのくみ上げ能力を超える雨が降ったため」だった。

     K排水路の出口は外洋につながる海にあり、東電は4月、出口近くにせきを設けてたまった水をくみ上げるポンプを8台設置した。K排水路には原発事故で飛び散った放射性物質が入った雨水が流れ込んでおり、東電は昨年から濃度の高さと外洋流出に気付きながら伏せていた。ポンプ設置などの対策は、漁業者や地元自治体から強い批判を受けたのがきっかけだった。

     ポンプの設置後、くみ上げた水は外洋とは区切った港湾内につながる別の排水路に流しており、東電は今年度内にK排水路の出口を港湾内に付け替える工事を実施中。8台のポンプは1時間あたり14ミリの雨までくみ上げられるが、東電の担当者は「水がないのにフル稼働を続けるとポンプに負荷がかかるため、水位に応じて動き出す台数が変わる仕組みにしている。急に強い雨が降ると対応しきれない」と説明する。

     福島県は、排水路の上流側にポンプを増設するよう求めているが、東電側は「上流側の排水路は地下にあり、設置する場所がない」と主張して従っていない。東電は流れ込む雨水を減らすためとして新排水路の建設も進めているというが、完成は年末の見込み。県の担当者は「再発防止を求めているが流出は続く。東電は甘すぎる」と批判している。

    2015年09月12日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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