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    原発事故で母親世代が転出…福島人口11万人減

     福島県が25日発表した10月の国勢調査の速報値で、県人口は5年前の前回調査から11万人以上減り、戦後最少になった。

     少子化や都市部への流出に加え、東京電力福島第一原発事故に伴う県外避難が大きく影響した。特に女性の減少が目立ち、県は「原発事故で母親世代が転出した」とみている。

     人口は前回比11万5458人(5・7%)減の191万3606人。これまで戦後最少だった1970年の約194万人を下回り、減少幅も集団就職などで転出が多かった65年の約6・7万人を上回り、過去最大となった。全域に避難指示が出ている自治体では、大熊など4町で人口がゼロだった。

     男女別では、男性が前回比3万9715人(4・0%)減、女性が7万5743人(7・3%)減。女性の減少率は川内村(43・2%)、広野町(42・3%)などで高かった。これに対し、男性は相馬市で6・8%増、いわき市で4・2%増となっており、避難者や復興事業の作業員が多く転入したとみられる。

     地方別では、原発事故で大きな被害を受けた相双地方が8万4043人(42・9%)減だったのに対し、避難者らの移住が多いいわき市は7095人(2・1%)増だった。

     一方、過疎地域を抱える南会津地方も2776人(9・3%)減で、市町村別では三島町が13・4%減、昭和村が11・9%減だった。

     国勢調査の人口は地方交付税の算定基準になるが、高市総務相は25日、避難により人口が急減した自治体への特例措置を来月にもまとめる考えを示した。

    2015年12月26日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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