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    汚染水一進一退、放射線量は低下…福島第一の今

    • 震災による事故発生から5年を迎える今も、崩壊した建屋がそのまま残る3号機(地図の《1》から)(2日、福島第一原発で)=沼田光太郎撮影
      震災による事故発生から5年を迎える今も、崩壊した建屋がそのまま残る3号機(地図の《1》から)(2日、福島第一原発で)=沼田光太郎撮影
    • 汚染水の貯蔵タンクが並ぶ(地図の《2》から)(2日、福島第一原発で)=沼田光太郎撮影
      汚染水の貯蔵タンクが並ぶ(地図の《2》から)(2日、福島第一原発で)=沼田光太郎撮影

     東日本大震災から5年を迎えるのを前に2日、事故が起きた東京電力福島第一原子力発電所に入った。

     昨年5月に完成した9階建て大型休憩所の7階(高さ約30メートル)窓から敷地を見渡すと、除染や解体に向けた作業が続く1~4号機建屋の手前に、70万トン以上の汚染水を貯蔵した約1000基のタンク群が広がっていた。

     敷地内では、汚染された表土を除去して舗装する工事が進んでおり、全般に放射線量が下がっている。正門に近い作業員用の大型休憩所周辺では、簡易マスクと手袋をつけるだけで、記者も防護服を着用せずに歩けた。防護服は敷地内の広い範囲で必要だが、顔全体を覆う防護マスクは敷地の約9割で不要となり、作業員の負担が減った。

     対照的に、除染が手つかずの施設や、事故の爪痕も残る。タンク群などがある海抜35メートルの高台から車で坂道を下り、同10メートルの4号機周辺の建物に近づくと、壁には震災で押し寄せた津波の跡が黒く残っていた。

     昨年10月に完成した「海側遮水壁」が見えた。護岸に多数の鋼管を打ち込んだ結果、汚染地下水の港湾への流出は減ったが、地下水の水位は上がった。地下水は、くみ上げて一部を建屋に戻しており、汚染水の総量が増える結果を招いた。今後、タンクを約3万トン分、増設し、土壌を凍らせて地下水の流入を防ぐ「凍土壁」の稼働も目指すが、汚染水対策は一進一退を繰り返している。

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    2016年02月03日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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