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    津波にも負けずケヤキは生育…釜石で植物観察会

     東日本大震災の津波で海水をかぶった植物の現状を知ろうと、岩手県釜石市両石町・鏡海岸の市自然植物園で14日、観察会が行われた。

     枯れた木や残った木、一度は姿を消したが回復の兆しを見せる浜辺の植物などに、約30人が熱心に見入った。

     観察会は釜石植物の会が主催。会長の植物研究家鈴木弘文さん(72)(釜石市天神町)によると、震災後は植物園までの道路が通れず、昨年ようやく足を踏み入れたという。園内では海水につかった杉の木などが枯れてしまったが、ケヤキなどは生育を続けていた。

     参加者は、鈴木さんの解説を聞き、ウラシマソウやニリンソウ、マムシグサなど多彩な植物を見ながら散策。震災前にハマボウフウなどが自生していた砂浜はほとんど植物が見られなくなったが、近くの岩場では若葉の鮮やかなハマナスやハマヒルガオを確認することができた。

     釜石市甲子町の会社員(25)は「少しずつこの地本来の植物が戻っていることに、自然の力の強さを感じた」と話していた。鈴木さんは「震災後の海辺は、津波だけでなく、海岸清掃や盛り土などで環境が大きく変わった。これからの変化にも目をとめてほしい」と願っていた。

    2017年05月17日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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